【伏線無し】「知らなかったMAC全滅…」 予算削減で大幅路線変更…ウルトラマンレオ50周年。真夏竜インタビュー〈2〉
俗に、特撮ファンの間では、
「解散のMAT」
「笑えない喜劇集団のZAT」
「全滅のMAC」
と呼ばれています。
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特訓などハードな作風に低年齢化していた視聴者層がついていけず、視聴率が低迷。予算もいっそう厳しくなり、「―レオ」は大幅な路線変更を強いられた。第40話「恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった」(脚本・田口成光、監督・深沢清澄)で、防衛チームMACが壊滅。隊長のモロボシ・ダン(森次晃嗣)は伏線も何もなく行方不明となり、チームの仲間も命を落とした。ゲンの恋人・山口百子(丘野かおり)、野村猛(伊藤幸雄)、梅田カオル(富永美子)も円盤生物シルバーブルーメの犠牲になって、物語から姿を消した。
真夏竜「『何で? 何これ?』っていう感じでしたね。事前にプロデューサーや監督から説明はなかったかな。出来上がってきた本(台本)を読んで、初めてこういう展開になると知ったんです」
しかし、軌跡が起こる。
「ウルトラマンA」にゲスト出演していた超個性派俳優(当時は、「性格俳優」と呼ばれていました)の『蟹江敬三』さんが、再びゲスト出演する傑作が生まれるのである。
第50話「レオの命よ! キングの奇跡!」
狂った演技の蟹江敬三が、円盤生物「ブニョ」を演じます。
頭おかしいです。
イッっちゃってます。
・・・
あ、ウルトラマンレオの話でしたね。
話を戻します。
こうして「―レオ」は75年3月28日の第51話「恐怖の円盤生物シリーズ! さようならレオ!太陽への出発」(脚本・田口成光、監督・山際永三)で最終回を迎える。
自身を慕う梅田トオル(新井つねひろ)に、自らがレオであることを告げたゲン。
円盤生物ブラックエンド、円盤生物を操るブラック指令(大林丈史)をレオとトオル、美山あゆみ(杉田かおる)ら子供たちが力を合わせて倒したことで、ゲンは地球を守る任務から離れることを決めた。
「この地球がボクの古里になったんです。だから、青い空と青い海のある古里をこの目で見て、この手で確かめてみたいんです」
ゲンはこう言い残し、大海原に1人旅立つ―。
・・・
で、「ウルトラマンレオ」は終わり、第二次怪獣ブームも終わる。
「ザ☆ウルトラマン」で、アニメのウルトラマンという「裏切り」で、特撮ファンは歯ぎしりし。
「ウルトラマン80」で、教師と防衛隊員の「公務員兼任」という完全に公務員法違反に触れている設定のクソウルトラマンで、またもや特撮ファンは「円谷プロの裏切り」を受け、ウルトラシリーズは冬の時代に入る。
特撮ファンの春は、1996年9月7日「ウルトラマンティガ」までやってこなかった。
私は30歳になっていた。
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あ〜、蟹江敬三さんとか、岸田森さんみたいな子供番組でも真剣に向き合って全力で演技する個性派俳優がいなくなったなあ・・・。
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【おまけ:ウルトラマンレオ第6話「男だ!燃えろ!」の特訓シーン】
この回では宇宙の通り魔と呼ばれるカーリー星人が出現。通り魔多くないっすか?
その強力な突進攻撃になす術なくレオは敗北してしまう。
そこでウルトラマンレオことおおとりゲンはカーリー星人に対抗するべく突進攻撃を回避する為の特訓を始める。
巨大な丸太を振り子の様に吊るし、自分に向かってくる丸太を回避する特訓を始めたゲンだが何かが違う。
丸太の先端を削り巨大な杭に変えてみるもそれでもゲンは何も掴めずにいた。
そこに現れたのはウルトラセブンことモロボシ・ダンであった。
ダン「丸太には殺意がない」
そういうとダンはゲンをある所へと連れて行った。
場面は変わって・・・
ゲン「たいちょー!!やめてくださーい!!」
悲痛な叫び上げるゲン。
巻き上がる砂埃
唸るエンジン音。
そこには・・・。
ジープでゲンを追い回すダン。
と
全力でジープから逃げるゲン。
の姿があった。
ちなみにこの時のゲンはヘルメットやプロテクターなどの類は一切装備しておらず柔道着一枚である。
必死に逃げ回るゲンに対してダンは
ダン「逃げるな!車に向かって来い!」
と檄を飛ばす。無茶を言うな。
ゲンは意を決してジープに立ち向かい恐怖心を克服。
その後のカーリー星人との再戦では特訓の成果を活かして見事に勝利をおさめた。
こうしてゲンはまた一つ強くなったのであった。
(こんなんで、ええんか!)
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