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ウェブで読める無料登録制音楽誌『otonano』4月号、特集は「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」。ご覧ください。

当時、録音に参加したスタッフの貴重な証言が語られています。大滝詠一ファンナイアガラファンは必見です。

「大滝さんが、『Sing A LONG VACATION』の仕様を、ヴィニールパッケージにステッカーを貼って中のレコードが外から見える1万枚の限定盤にしたいと。ジャケットにステッカーを貼る作業と、レーベルにシリアルナンバーをナンバリングする作業はとても大変でした(笑)。貫いていたコアファン対策でしたが、営業からは“全然足りない”と言われて侃侃諤諤やりあって、なんとか1万5千枚まで増やしましたが、それでも営業は“3万枚ないとやってられない”といった感じでした(笑)。僕は間に入っていましたが、大滝さんはとにかく少ない枚数で終わらせてシリアルナンバーを入れたいということに関しては絶対に譲りませんでした(笑)。でも、コアファン対策という意味では成功でしたね。今はネットでファン同士の情報交換もすぐできますが、当時は電話で“札幌の玉光堂で一桁台のシリアルナンバーが出ているらしい”とか、“名古屋はわりと大きいナンバーしか出ていない”とか盛り上がっていましたから。作品力のある『A LONG VACATION』が盛り上がっている期間だったので、さらにコアファン対策をやって、売り上げを作っていったという感じですね」。(【Part2】へ続く)

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アルバムに先駆けシングル発売された新ナイトラのお披露目曲。作者・大滝が下敷きにしたのは50年代ロックンロールのオリジネイター、バディ・ホリーの影響が色濃い曲調と、60年代米ポップスを象徴する奇才プロデューサー、フィル・スペクターの“音壁”サウンド。70年代を通してその両者を研究し尽くした大滝が、80年代、佐野と杉という後輩を引き連れて融合してみせた傑作だ。50年代から80年代までが有機的に絡み合う珠玉のポップワールド。ホリーをマネたしゃっくり唱法、スペクター的ストリングス、飛び交う効果音…多彩なアイディアがおもちゃ箱をひっくり返したように次々出現。が、そのすべてに意味がある。めくるめく3ミニッツ・オブ・パラダイスのお手本だ。佐野のやんちゃな少年っぽさ、杉のアイドル的な甘酸っぱさ、そして年長者ならでは、大滝の余裕の佇まい。かつて、この曲においては融合しすぎて聴き分けづらい……とも言われた三者三様の個性の違いも、最新リマスタリングでくっきり浮かびあがる。(能地祐子)

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ゆうもあ倶楽部
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