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【ポップス】🎻「ペルシャの市場にて」は、当時、ラジオ局の音楽ディレクターをしていたケテルビーが、生放送の「穴埋め」のために急遽書いた曲。日本でいえば、すぎやまこういちの「ヒットパレードの主題歌」みたいなものか?

プロデューサー「大変や、大変や!ケテルビーくん、大変や!」

ケテルビー「また、あんたかいな。あんたが来る時は厄介事が舞い込む時」

プロデューサー「ようわかってまんがな。あのな、今日夕方5時からの10分のインタビュー番組。大学教授の先生、下痢で来られへんいうて連絡がきよりましたんや」

ケテルビー「夕方5時って・・・あと5時間しかあらへんがな。他の教授はおらへんのかいな」

プロデューサー「それが、不味いチキン&フィッシュの美味しいアレンジ方法なんか研究してる教授なんか、あの先生しかおらんのや」

ケテルビー「かなんなあ。で、わしに何せえいうねん」

プロデューサー「8分〜10分ぐらいの番組やから、なんか【埋めぐさ】になる新曲を一曲書いてほしいんや」

ケテルビー「既成曲でええんとちゃうん」

プロデューサー「それやったら聴衆が怒るがな。怒ってラジオ局に苦情の連絡が山のようにきよる。対応すんのワシやで。ワシいやや。そこで、【画期的な新曲を緊急発表】っちゅう冠つけて誤魔化すわけや」

ケテルビー「えげつなあぁ〜」

プロデューサー「ラジオ局にはいつも楽団が在中しているのは、これ幸い。ささっと書いて、サクッと録音してよ」

ケテルビー「え〜!」

プロデューサー「別料金で作曲料払うから、たのむでしかし。ほな!」

ケテルビー「あ・・・出ていってしもたがな。しゃあないなあ。会社員は辛いなあ…なんか、でっちあげるか・・・」

・・・

音楽大学まで卒業して、作曲家として認められて舞台音楽なんかしちゃったのがよくなかった。それが縁で、ラジオ局の音楽監督にスカウトされ、安定した給料生活を選んだのが間違いやった。

後悔しながらも、なんとか、一曲しあげるのが、さすが基礎ができている人は違う。
編曲も完璧に、7分ちょっとの「新曲」ができあがった。

で、さっそく、ラジオ局専属の楽団で録音。

当時は、生放送がメインなので、24時間、クラシックの楽団がラジオ局に駐在していたのでありました。

文句を言いながらも作曲するケテルビーさん。

・・・

で、出来た曲がこちらであります。


わたしは、大瀧詠一さんが作詞・作曲した「うなずきマーチ」を聴いたとき、「あ、ペルシャの市場、だ」と思いましたが、大瀧氏によると元ネタは「デーブクラークファイブ」らしい。


「ポップスは檻の中で涙を流しながら小鳥がつくっている」
といったのは、桑田佳祐だっただろうか。

とにかく、「早い、上手い、安い」は、どんな業界でも重宝されるのでありました。

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ゆうもあ倶楽部
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