『エレファントヘッド』を読んでみた。
2024.01.06
『エレファントヘッド』白井智之
あぁ…すごい小説に出会ってしまった。
以前友人と本屋に立ち寄った際に友人にこの小説を激推しされた。「実は俺天才なんだ。お前はこの本を読むことを知ってる!」と。
はい???って感じだったけど帯に「絶対に事前情報なしで読んでください」「驚愕の読書体験を約束します」と書いてあって何処と無く惹き付けるような表紙の絵にも興味が湧いて早速家に帰ってから読み始めた。
本作は純粋な犯人当て小説だ。。ただ、倫理観がぶっ壊れすぎてる…!様々な犯罪方法がポンポン出てくるけど普通思いついてもやらんだろってことを易々と実行していくから読者を選ぶ作品ではあると思う。
また、特殊設定型ミステリーでここでしか適用されないルールや罰があり、ここにしかない事件や謎を解き明かしていく楽しさがある。すごいのがそのルールや罰がとても緻密に構成されていて分かりやすいということ。かなり突拍子のないぶっ飛んだ内容なのに丁寧に説明してくれるから飽きずに読み進められる。物語に散りばめられた伏線の回収も鮮やかで記憶を消してもう一度読みたいと心から思う。
「すごい」小説が読みたい人には是が非でもおすすめする。
決して万人受けする小説ではないし途中ついていけなかったり、読み進めるのが辛くなることもあると思うけど、読み終わったあとの高揚感は圧倒的だ。
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