僕も風になって
風が強くて
チリトリに集めた落ち葉が
あっという間に消えて
渦を巻くように散らばる
決して見えないけれど
そういう風に吹いているんだ
諦めた僕は
ホウキとチリトリを手放して
一枚ずつ拾うけど
伸ばした手の先の落ち葉が
また風にあおられて遠のく
もう何十回もしゃがんだり立ったりで
落ち葉にもて遊ばれている様は
まるで人生だなと笑ってしまう
何処から紛れ混んだのか
桜の花びらが一枚
やさしくつまんだ僕は
宿題をしている君の教科書の上に
そっと置いた
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