入学試験の朝
寒くて
まだら模様の雲に
まみれた朝だった
小論文と討論会で
合否が決まるシステムは
面白いと思う
「謙虚に、それだけは忘れないで」
そんな言葉を君に贈って
先に出かけたけど
付け焼き刃が
通用しない試験に
付け焼き刃の謙虚さは
通用しないな
なんて空を見上げる
見渡す空に一箇所だけ
光を含んだ雲があった
電線に乗った小鳥の群れは
誰一人例外なく北風に向かって
背中から押されたら
落ちてしまうもんな
勝手に思い込んで
ふっと笑うと
肩の力が抜けた
君もそうだといいね
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