だから黙っておこうと思う
冷蔵庫の冷凍庫に
見慣れないアイスを
見つけてしまった時
恐らくこのアイスの
持ち主であろう君は
お風呂に入っていた
そうでなければ僕は
このアイスは誰のものかと君に聞き
君は僕の言葉が終わる前に
「私のだから食べないで!」と
言ったに違いない
君がお風呂に入っている
という現実は強く僕の肩を押す
押された肩のずっと先にある指は
確実にそのアイスを捕らえ
僕の腹は決まっていた
ところが残念なことに
そのアイスは美味しいとは言えず
お風呂上がりに
アイスを食べられた現実と
僕の心ない評価を知ったら
君は頭から湯気を出して
「今すぐ買ってきて!」と
本気で言うに違いない
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?