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Chat GPTと詩づくりごっこ

知人と中原中也の話がでて、ふざけ半分でchat GPTに
ドラマにありそうなお題を与えて遊んでみました。

「金持ちの家に生まれ能天気な若い頃から、親の事業失敗により20代から苦しみを経験はしていくうちに、謙虚さや人として受け皿が大きくなっていき、人生に深みを得た教訓を詩にする。」

これをテーマに、3人の詩人風に作ってみてと質問してみたら、面白い答えが出てきた。
1人で楽しむにはもったいないので、こちらで披露します。
実にその人らしい詩になりました。
永遠に遊んでしまいそうでした。

中原中也風
「落日の影」

黄金の家に生まれ
青空ばかりが続く日々、
風も知らず、土の香りも知らず、
ただ笑顔で駆けていた幼き頃。

けれど運命は密かに囁く、
親の夢の船が沈みゆく夜、
優雅な衣装はかき消され、
風が冷たく心に突き刺さる。

二十歳、若さは剣のごとし、
しかし剣は折れ、盾は失われ、
無力に立ち尽くす一人の影、
奢りは捨て去り、謙虚の灯が灯る。

暗闇の中で掴んだもの、
それは富でも名誉でもなく、
ただ人の温もり、ささやかな手のぬくもり。

苦しみの果てに見えた光、
心の器は深く広がり、
他人の痛みに寄り添う心が育つ。

ああ、この世の浮世は仮のもの、
財も栄も蜃気楼のように消えてゆく。
けれど、ひとつ確かなものがあるならば、
それは苦しみの中で磨かれたこの心。

教訓よ、人生の重みよ、
我が身に刻まれしものは、
落日を見つめるそのときに、
深く、しみじみと思い出すもの。

茨木のり子風
「鍋の底の光」

金襴緞子の世界に生まれ
風の冷たさも、
靴底の泥も知らぬまま、
笑い声だけで育った私

けれどある日、
父の声が低くなり、
母の目が曇るのを知った
豪華な衣装は脱がされ、
世界がぐらりと傾いた二十代

追い風は止まり、
頬を刺す冷たい風に初めて
怯えながら、立ちすくむ私
「何者でもない」ことの痛みに、
心がゆっくりと開かれた

いつかは手にしていたものが、
すべてこぼれ落ちたとき、
鍋の底に残るひと粒の光、
それが自分だと気づいた

奢りを捨て、
静かに湧き出す謙虚さは、
柔らかな布のように
自分を包む

痛みが教えてくれた、
やさしさは言葉でなく、
ただ隣にいることだけで
伝わるものだと

今、私は鍋の底で光る
小さな欠片を大事に抱き、
誰かの夜明けに寄り添う
一枚の毛布でありたい

高村光太郎風
「人間の器」

豊かな家に生まれ
天にも届くかのような高みで
ただ風を仰ぎ、空を見上げ、
疑うことなど知らずに生きていた

だが、時は流れ、
父の事業が音もなく崩れ去り
あの日、すべてが闇に沈んだ夜、
世界がひっくり返るその瞬間に、
私は初めて、
人間の脆さというものを知った

二十代、
まだ若さのあるその体で
貧しさに、孤独に、打ちひしがれ、
一つずつ、手にしていたものが剥がれ、
裸の自分と向き合った日々

だが、苦しみの底で見つけたものは
奪われないもの、
見えない豊かさだった

人はこうして削られ、磨かれて、
器が広がり、深みが増していく
金ではなく、地位でもなく、
ただひたむきな生きる力、
それが人を強くし、優しくする

今、私はただの一人の人間、
だが、嵐に耐え、
新たな芽を待つ土のように
誰かの悲しみを包み込む器でありたい

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