Eテレ知恵伊豆の感想。小堀遠州が特集されました。
29日、NHKの教養番組の知恵伊豆で、小堀遠州を取り上げていたけれど。
まだまだ遠州さんの凄さがまだまだ伝わってない!
わたしが遠州さんを知ったのは、建築・庭園つながり。
2020年頃からあちこち日本国内を出歩いて、史跡を見て歩いていたのですが、あっちでもこっちでも、建築と庭園に由来する人物として小堀遠州の名前が出てくる。
美術館にいけば、小堀遠州が鑑定をした茶道具が展示されていて、正直なところ日本美術史に功績を残した美の巨人というよりは、
ど、どんだけ仕事してるの...
が、正直な感想ですw
遠州公は現代だと、アーティストというよりは工業デザイナーとして辣腕を振るうタイプだと思う。
きちんと市場のトレンドを押さえて発注主のブランドを上げてくれる物作りをするし、原価計算や納期管理、諸々の折衝といった実務もこなしてくれる人。
自分の好みや主義は一旦脇に置くことができるのが、遠州公の品の良さ、すっきりした華やかさにつながっているのではないでしょうか。
遠州さんは壮年期の激務ぶりも凄いけど、将軍の茶匠に納まってからもやっぱり激務で、晩年の爺使いの荒さたるや。
江戸から伏見へ戻って、老木が朽ちて崩れるように亡くなっているのがお気の毒です。
優秀でソツなく何でもこなしてしまって、大きい仕事の時はきっちりホームランを打つから、頼りにされて
「遠州に頼んでみよう!」
と、思われてるのがアリアリとしてる。
忙しい人には仕事が集中するのは、今も昔も変わらないですね〜
極めて個人的な話ですが、わたしの尊敬する人物は
前田利家
カール・ラガーフェルド
タレーラン
小堀遠州
アーティスティックな才能に恵まれているけれど、現実的な実務家で調整力が高い人が琴線に触れます。
そして、全員現世で大いに活躍し、天寿をまっとうしている。
いくら輝かしくても、横死するのはよろしくないです。