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「ポストメガネ」は誰の手に。Dynabook&NTT関連会社の新型スマートグラスを試す

テキストでは伝わりにくいですが、筆者は小学生の頃からメガネをかけています。

そのメガネの進化形とも言えるスマートグラスを、この1週間で2回体験しました。PCメーカー・Dynabookと、NTTコノキューデバイスの2社の端末です。

共通点として、どちらもシャープの資本が入っており、光学系の仕組みとして韓国・LetinAR(レティナル)製のものを採用。軽量ながら高輝度な情報表示ができる点が特徴です。

どちらも幅広いユーザーをターゲットにしていますが、Dynabookはオフィスビジネスを含むB2B用途に注力。デモではPCと接続し、リアルタイム翻訳表示やPCの拡張ディスプレイとしての利用を体験しました。

一方、NTTコノキューデバイスの「MiRZA」(ミルザ)はスマホとの無線接続をベースにしており、開発プラットフォームとして「Snapdragon Spaces」を採用。他のメーカーのデバイス展開次第で、アプリの多様性が広がる可能性があります。

いずれも20-30分ほど試したものの、見た目のゴツさと裏腹に軽くは感じ、文字の表示などの鮮明さも不満なしでした。

Dynabookはまだ参考出展の段階ですが、MiRZAは2024年秋頃に登場予定です。

NTTコノキューデバイスの担当者はMiRZAを「開発者、法人向けの1号機」と位置付け、「2025年を想定しているが、2号機はよりメガネに近づける」と個人向けへの本格普及も視野に入れています。

すでに個人向け市場には中国のXREALなどのグラスが存在し、ゲームや映像視聴などのエンターテインメント志向の強いアプローチをとっています。

用途は工場や倉庫などの現場からオフィスまで多岐にわたりそうですが、ビジネス向け「スマートグラス」の中で何がスタンダードになるのか、注目しています。


本稿はBusiness Insider Japanのメルマガ(無料)用に用意したコラムを加筆・修正したものです。Tech Insiderでは毎週土曜日11時にその週のテック記事振り返りレターをお送りしています。ぜひ、ご登録ください。

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