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2024 スパルタスロン(〜スパルタ)

CP52Nestani(172km)からは毎年ほぼ記憶がないところ・・・
睡魔に襲われていた時もあったし、去年みたいにガスがすごくて視界が悪くよく見えてなかった時もあった。
正直単調で風景もそう変わらず、畑や草原を走り集落が出てくるとエイドがあるという感じ。

今回はガスもなく、だんだん朝になって明るくなってくると周りが見えてくるけどやっぱり記憶があまりないなあ(笑)
なんかじっと見られてる感じがして横を見ると、放牧されている馬に見つめられていた(笑)よく見ればここはどうやら牧場で馬以外に牛も放牧されていた。
こんなところあったのか・・・そういえば夜中あちこちからヤギや羊だろうか首につけた鈴が鳴っているのが聞こえた。明け方は鶏も鳴いていたし。
こういう動物たちに会うとなぜかホッとする。

一昨年初めて出た時は脚がとっくに終了していて、走りたくてもうまく走れず、走ってるつもりなのに前の人についていけないという感じだった。
その時よりはもう少し走れている感じがする。気のせいかもしれないけど。

アップダウンの始まり

そんな感じでちょっとした小さな街に入ったらエイドがあった。
CP60Tegea(193.9km) 9時30分到着。去年よりだいぶ速い(笑)
ここで夜間走グッズ一式を返却。薄いウィンブレだけ1枚ポーチに忍ばせる。
さていよいよここから延々続くアップダウンが始まる。
CP61までは淡々と走れるけど、その先はしばらく急な登りが続いて、去年は走り始めたものの途中で力尽きたっけ。
なので、今回はここは最初から大股で歩くことにする。
脚が短いから大股でも抜かれるんだけど・・・(汗)

この辺りだったかその先だったか、久しぶりに日本人ランナーに会う。
真夏に一緒に何度も夜間走をやった仲間のAさんだ。
Aさんは今回が初めての参加。やっと知ってる人に会えた!
聞けば、去年一緒に最後を走ったMさんとずっと一緒で、サンガスで別れてから会ってないという。
うーん、私も見かけてないけどなにしろ暗い時間帯だったらお互いわからないかもしれないし・・
とにかくAさんに引っ張ってもらいながらこのアップダウンを走り続けた。

疲れたり坂がキツくなると歩きも入れたが、驚くことにCP62からは下りの方が多いように感じた・・・(しかし毎年感じることが違う・・)
なんだあ、こんなに走れるじゃない!


暑さと強風復活

しかしそう簡単にはいかないのだった・・・
太陽が上になればなるほどまた初日のように日差しが強くなり、おまけに今回は強風(熱風!)が吹き荒れていた。
このテゲアから先はほぼ日陰がない。今回もジリジリと焼かれながらとにかく前に進む。
幸いだったのは脚が比較的元気だったこと。いつも股関節がギシギシいって動きが悪くなるのに、今回はそれが今のところない。お尻も疲れてない。
股関節疲れると下りも苦痛になるので、今回はそこは大丈夫みたい。

とにかくエイドごとに氷と水。
背中や首や頭にかける。飲む。氷をアームに入れたり手のひらで握ったり。
多分氷がなかったらもっと完走率低いだろうなあ・・・
日本みたいにコンビニ寄って買うなんてできないもの。
この区間、最後の方にやっと集落が出てくるくらい。

強風は熱風で今回もオーブンの中のよう。
やっとCP68Monument(221.6km)に到着。14時51分。
この後の壁のような登りを越えたらあとは下り基調(登り返しもあるけど)!
この辺かな、去年も最後一緒になったMさんと会ったのは。
AさんとMさんはサンガス以来の再会。
ここから3人で進むことに。
しかし熱風で帽子が飛ばされてせっかく登った坂をまた戻って取りに行ったり(涙)
でも帽子を被らずに走るとあまりの日差しと暑さに瞬間頭が焼ける(苦笑)
とにかく今年は日差しがキツくて痛かった・・・


またも暑さにやられる

今回が初のAさんは「しかしこんなにコースがきついと思わなかった」と
走りながら言っていたけど、本当にそう。
多分涼しくてもコースがきついのは変わらないし、やっぱり最後は脚だなあと今回もしみじみ思う。

このアップダウンコースもだんだん終盤に近づいてきて、集落に向けて降っていくけどますます日陰はなく暑さは増すばかり。
エイドもただテーブルと飲み物があるだけになってきて、日陰で休むこともできない。
あまりに太陽にさらされ続けたせいか、だんだん頭がぼーっとしてきてまた息が苦しくなってきた。やばい・・あと少しなのに。
一緒の2人に悪いので、休憩を入れるから先に行ってほしいと言ったところ。
「最後まで3人で行きましょう。時間はあるしここから歩きましょう」
と言ってくれて(涙)とにかく前に進む。
歩くとだいぶマシになってきた。

Mさんも含め3人で今回を振り返りながらとにかく進む(まだフィニッシュしてないのに・・・)
Aさんが最後のCP74にフラッグを預けているというので、3人でフラッグ持ってヴィクトリーロードを走ろう!そういうことになった。去年に似てるな(笑)


人が少ないスパルタ

歩くと果てしなく遠く感じるスパルタの街・・・
それにしても静かすぎる。
どこがスパルタの街かよく知らなくても、人がワイワイ集まって声がしてくるからわかるのに、今年はどうしたんだろう。全然人がいない。

街に入って理由がわかった。
沿道のお店が軒並みお休みだからだ。
カフェの椅子に座って声援を送ってくれる人たちがたくさんいたのに、お店がやってないんじゃ・・・
迷うことがないはずの曲がり角(ヴィクトリーロードまで2回曲がる)も静かすぎてどこだっけ?と探しながら走る始末。

やっとヴィクトリーロードに入るところで子供達が応援してくれて、凍ったペットボトルをもらった。一昨年もこうして選手に渡してる子供達がいたなあ・・・
ここでフラッグを広げ、3人で持って走る。
ずっと歩いてたから脚が固まってしまった(笑)
日本の応援団の出迎えも嬉しかったけど、他国の選手や応援団のブラボー!も嬉しかった。特にホテルが同じだった台湾チームはお揃いのユニフォームで出迎えてくれて感動したなあ・・・

そしてレオニダス王の像!
また会えましたね・・・
あなたの左足をそっと触り、今年のスパルタスロンが終わりました。
34時間59分(!)

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