裏紙に落書きする人 新人さんいらっしゃい(1)
4月はじまりの日本
新入生、新社会人、新卒さんなど(新)のつくカテゴリーの人々が、期待と不安を胸に新しい一歩を踏み出す日を迎える月。
入〇式というイニシエーションを迎える月。
それを企画・運営する、(新)〇〇を迎える側もまた、新しい出会いに期待を寄せている月。
今年度の年間計画を確認して、必要なタスクを確認して。
でも、大抵の人は、同じ日常がこともなく過ぎていく平和を
意識しないで、時間に流されていく。
今年もそんな4月になるのだろう。
2020年を迎えたときには、そう思っていました。
日本の入社式は4月1日。(最近はいろいろあるのかもしれませんが)
医療福祉系法人グループの弊院も、グループ全体の入社式が4月1日です。
その後、法人全体のオリエンテーションなどが数日あり、
配属施設に分かれて、配属施設ごとのオリエンテーションや職種ごとの技術研修が行われ、晴れて現場配属となります。
私が新卒さんと呼ばれていたのは、もう30年ほど前になります。
「不適切にもほどがある」昭和の名残を引きづっている平成初期。
友人たちが入職した病院では、
3月のうちから新人研修が開始、臨床現場ですぐに必要な技術研修があり、4月2日は各病棟や現場配属、ほぼ即戦力として働けや!契約まえだから、研修期間は自己研鑽やで!(無給)ってところがほとんどのようでした。
こういうところ、昔っからホワイトな我が社。
私が入社した時から、4月1日入社式、研修はその後でした。
研修は、その年に入社した新入職員が集合して受けます。当たり前だけど。
看護の技術研修は、患者役と看護師役で演習するので、対面して実施したり、身体に密着して行います。当たり前だけど。
2020年4月1日 法人通達
4月1日 入社式は実施。入社手続き実施。午後解散。
その後の集合研修は中止。
各部署にて、実地指導にて対応するように。
2020年4月7日 緊急事態宣言 が我県にも発令。
中核市として保健所を持つ我市。
保健所から、10日までに病棟患者45名を移動させ感染症専用病棟を運用するように通達がくる。
こんな、民間のへぼへぼスタッフしかないな200床規模のウルトラケアミックス病院なのに?
このころの私は、病棟スタッフと兼任で認定の仕事をしていました。その病棟が専用病棟化するため、ほぼ半数が逃げ出すなが、認定廃業して専用病棟に入ることにしました。
新人さんたちは
「終わった、私の卒1人生終わった。」
と思っていったことでしょう。
「緊急事態宣言って、私たちには何も関係ないじゃん」
「まともに教えてくれてないのに、できるわけないじゃん!」
いろんな思いがあったと思います。
どさくさ時期の4月には、
入職お祝いメッセージを落書きすることができませんでした。
だから、
そんな大変な2020年度を乗り越えた卒1を卒業する人たちに
お祝いの落書きを書いたのが こちら です。
2020年4月の第1派は、1か月半ほどで収束し、
一旦は専用病棟を閉鎖できました。
しかし、12月の第3派で、再び市保健から専用病棟設置命令。
そして2021年4月
院内クラスターのなか、新入職員を迎えることになったのです。
だからよ、卒1卒業の君たちが、
同じような思いで入ってくる新卒1を支えてあげてくれ。
そんな、局婆からのメッセージなのでありました。
つづく
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