見出し画像

エピソード08 提灯お化け

提灯お化け

提灯お化けは、日本の妖怪の一種で、提灯の妖怪。
「化け提灯」「お化け提灯」「提灯小僧」
などとも呼ばれる。

子供の人気があることから
江戸時代以後に作られた絵本やおもちゃ絵、
かるたに広くその姿が描かれているのが見られる。
明治・大正時代以後も玩具や子供向けの妖怪本、
お化け屋敷の演出などに見られる妖怪です。

その姿は古い提灯が上下にパックリと割れ、
その割れた部分が口となって長い舌が飛び出し、
提灯の上半分には一つ目ないし二つの目
があるのが一般的に考えられている

まれに提灯から顔、手、体、翼が
生えていることもある。
また、葛飾北斎の「お岩さん」や、
歌川国芳のなど江戸時代後期に制作された
浮世絵には「提灯お岩」として有名になった。

余談ですが、
この提灯お化けお化け屋敷では定番であり、
ネットやYouTubeでも作り方が紹介されている
妖怪・お化けでは定番の人気ものです。

08 提灯お化け オリジナルストーリー

ここはかつて豪商をしていた旧家のゴミ捨て場。
もう百年以上昔からある石蔵を取り壊す事になり
中の古い物がこのゴミ捨て場に運び出されていた。
そんな物たちからなにやら話し声が聞こえる

提灯:
おい、唐傘。
俺たちやっと何十年...いや百年ぶりくらいに表に
出られたと思ったらこのざまだ、ひどい仕打ちだな。

唐傘:
ああ、提灯。
この屋敷のご主人が亡くなって仕舞われてから
ず~っと蔵の中、
今のこの屋敷のやつら俺たちのこと
たぶん見たこともないぜ。 
しかし、時代の流れには逆らえまい。
もう俺たち用済みのゴミなんだよ。

提灯:
でもよ~唐傘の。
俺たちにだっってプライドってものがある。
感謝もされずにゴミと一緒に捨てられるのは
納得できねえ!

唐傘:
だったらどうするんだよ提灯よ

提灯:
俺たち百年以上の年月を経て、
持ち主たちの思いや、
素材となった木々たちの生命力のおかげで
お化けのように化けることが出来るように
なったじゃねえか。
この力を使って捨てられる前に
この屋敷の奴らをおどかしてやろじゃないか。

唐傘:
なるほどそれは俺も賛成だ。
よし!じゃあ今晩、
この家で一番気弱そうな三男坊が
帰って来たところを驚かそうぜ!

話はまとまり提灯と唐傘は屋敷の門の所で
若い三男を待ち伏せした。......
そして日も落ちで暗くなった頃
三男が帰って来た。

三男:
いや~遅くなってしまったな~ 
部長に来週までに
「アンティークモダンをテーマにした商品
を考えてこい」って言われたけど、
そんな簡単に思いつかないよな~  
困った。

そこに傘の持ち手を脚に化け
ぴょんぴょんはねた唐傘と、
提灯の真ん中あたりの破けたところから
ベロを出し宙をフラフラ飛ぶ提灯が
門の所から飛び出してきた!

提灯:
うらめしや~
よくも俺たちを粗末に扱ってくれたな~
末代までたたってくれようぞ~

三男:
うわ~!......ビックリした~
それにしてもうらめしや~って今時
落語かコントぐらいでしか
聞かないセリフだね
どうしたんだい君達、何かぼくに用事かい?

唐傘:
ど、どうしてお前おどろかないんだ?
俺たちが怖くないのか?

三男:
うちの会社VRとかも作ってて、
いつも見てるから慣れちゃってるのかな。
それに君たちとってもかわいいし。
まてよ、君たち僕に今の時代にあった
海外でもうける新しい提灯と唐傘に
変身させてくれないかい?  
お願いだよ!

唐傘:
ど、どうする提灯、俺たちかわいいって。
それに新しい自分になってみないかって

提灯:
なんか詐欺にでもあってるみたいだが、
そもそも身元ははっきりしてるし、
どうせ捨てられる身だ
こいつに任せてみよう!

こうして提灯と唐傘はこの家の三男に改造され
新しいふたりになった

提灯:
唐傘、お前変わったな~ 

唐傘:
ああ、外見こそ前に似ているが
骨組みは最新のカーボン素材そして超撥水
・超耐久性のウルトラ和紙だ。

提灯:
俺だって最新の七色変化LEDに
ソーラーパネル付き、そしてそれを覆うのは
お前と同じウルトラ和紙だ。

唐傘・提灯:
さあこのボディをひっさげて
クールジャパンとして
俺たち世界デビューだ!

いいなと思ったら応援しよう!