妖怪古伝

Podcast「妖怪古伝」を配信しています三毛猫又みい(三毛猫みいの父)です。 このN…

妖怪古伝

Podcast「妖怪古伝」を配信しています三毛猫又みい(三毛猫みいの父)です。 このNOTEは配信した妖怪の物語りのシナリオを掲載しているのもです。 毎回ひとつの妖怪を紹介し、その妖怪のオリジナルストーリーを書いています。 Podcast妖怪古伝も聞いてみてくださいね!

最近の記事

妖怪古伝特別編 渋谷ハロウィン事件

時は2023年の秋も深まってきた頃、ここは富士山の麓の山の中、なぜか各地の妖怪たちが集まり話し合いをしていた。 子泣き爺: いや~しかし、すかっりワシらの住みにくい世の中になってきてしまったの~。 砂かけ婆: 子泣き、そんなことを言ってもしょうがないじゃろう。時の流れには逆らえまいて、ワシとて砂を投げたくても公園か運動場でもないと砂も無くなっておるし。 小豆洗い: 砂かけの言う通りじゃ。いまはいたる所に防犯カメラはあるし、下手に姿を現そうものならすぐに撮られてSNSで拡散さ

    • 妖怪古伝特別編 妖怪コンビニ

      ここは日本のとある山の中、県境の県道の脇に昔からある古びれた24時間営業のコンビニ。 こんなところにお客が来るのかと思われるお店ですし、実際昼間はほんの数人のお客様しか来店しません。 しかし...夜ともなると、どこからやって来たのか沢山のお客様でにぎわうのです。 実際、コンビニの近くには謎の古いトンネルがありどうやら日本各地とつながっているという噂です。 あ、申し遅れました。私はこのコンビニの店長の洗いあずきというものです。よかったらあなたもせっかくだからこのお店とお客様、い

      • エピソード103 真・百鬼夜行 第三夜

        真・百鬼夜行 第三夜 多くの妖怪達に仲間になってもらった真魚はいよいよ京の都にやって来た、さて真魚は鬼達を懲らしめることが出来るか? 真魚が都に入ると街並みは荒れているが、鬼が暴れている様子はなかった。 真魚は通りかかった真魚より7、8歳年上のような若い僧侶に声をかけた。 僧には妖怪達が見えているようだった。 若僧: なんと、そなた達は鬼達と戦いに行くというのか! 私も修行の身でなければそなたやお供のあやかしの者達と一緒に行きたかった、残念だ。 酒吞童子達はさらに北の

        • エピソード102 真・百鬼夜行 第二夜

          真・百鬼夜行 第二夜 特別な力を持つ少年真魚が4体の妖怪達をお供に生まれ育った香川を旅立った次の日、さっそく最初の妖怪が待ち受けていた。 真魚達が大きな川を渡ろうとすると河童が通せんぼしていた。 河童: まてお前たち!オレはこの川でずっと相撲相手を探していたが誰も相手をしてくれない、やっとお前たちがやって来たんだ。 さあ、オレと勝負だ相撲しないとこの川は渡さないぞ!さあさあ誰が勝負するんだ!! 真魚が他の4人を制して前に立った。 さあ河童と真魚の真剣勝負!勝つのはどっ

        妖怪古伝特別編 渋谷ハロウィン事件

          エピソード101 真・百鬼夜行 第一夜

          真・百鬼夜行 第一夜 真魚は幼き頃より特別な子であった。 普通の人には見えないものが見えたり、念じると大岩を宙に浮かせたりできた。 真の魚と書いて真魚は香川の役人の子として生まれ大事に育てられたが、自分には何かしらの使命があると感じていた。 真魚: 風の噂では京の都には酒吞童子という鬼がいて都で暴れまわり人達を苦しめているらしい。 僕の本当の力を知るためにも京の都に行って酒吞童子を懲らしめたい! 真魚が空を見上げ旅立ちを決意していると、旅の仙人のような老人が声をかけて

          エピソード101 真・百鬼夜行 第一夜

          エピソード100 百鬼夜行

          100百鬼夜行 百鬼夜行(ひゃっきやこう)とは、日本の説話などに登場する深夜に徘徊をする鬼や妖怪の群れ、および、彼らの行進である。 鬼や妖怪などが群れ歩いているとされており、「百鬼夜行に遭った」と言われることがある。 経文を唱えることにより難を逃れた話や、読経しているうちに朝日が昇ったところで鬼たちが逃げたり、いなくなったりする話が一般的で、仏の功徳を説く説話でもある。 100 百鬼夜行 オリジナルストーリー ここは富士山にほど近い町、この町に将太は祖父と二人で住ん

          エピソード100 百鬼夜行

          エピソード99 家鳴り

          99家鳴り 家鳴、家鳴り、鳴家、鳴屋(やなり)は、日本各地の 伝承にある怪異の一つで、家や家具が理由もなく揺れ 出す現象。 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」では、小さな鬼のような 妖怪がいたずらをして家を揺すって家鳴を起こしてい る絵が描かれているが、現代では西洋でいうところの ポルターガイスト現象と同一のものと解釈されている 99家鳴り(やなり)オリジナルストーリー 明治の終わりごろ、千葉の田舎に古い大きな旧家があ った。 もとはこの地の庄屋の家であったが時代も変わるとこ

          エピソード99 家鳴り

          エピソード98 貧乏神

          98貧乏神 貧乏神(びんぼうがみ)は、取りついた人間やその家 族を貧乏にする神。日本各地の昔話、随筆、落語など に見られる。 基本的には薄汚れた老人の姿で、痩せこけた体で顔色 は青ざめ、手に渋団扇を持って悲しそうな表情で現れ るが、どんな姿でも怠け者が好きなことには変わりな いとされる。家に憑く際には、押入れに好んで住み着 くという。 仮にも神なので倒すことはできないが、追い払う方法 はないわけではない。 新潟では、大晦日の夜に囲炉裏で火を焚くと、貧乏神 が熱がって逃げて

          エピソード98 貧乏神

          エピソード97 舟幽霊

          97舟幽霊 船幽霊、舟幽霊(ふなゆうれい)は、日本全国各地に 伝わる海上の幽霊が怨霊となったもの。 江戸時代の怪談、随筆、近代の民俗資料などに多く見 られる。 山口県や佐賀県ではアヤカシと呼ぶ。 ひしゃくで水を汲みいれて船を沈没させるなどと信じ られた幽霊。 水難事故で他界した人の成れの果てといい、人間を自 分たちの仲間に引き入れようとしているという。 その害を防ぐためには、握り飯を海に投げ入れたり、 底の抜けたひしゃくを用意したりするなどの方法が伝 えられている。 現れ

          エピソード97 舟幽霊

          妖怪古伝~短編妖怪話~

          #創作大賞2024 #ホラー小説部門 「妖怪古伝」これは江戸の昔から庶民に怖がられながらも、愛されてきた妖怪を毎回1つ取り上げてその妖怪を紹介し、私が勝手に創ったバカバカしい、哀しい、心温まるオリジナルストーリーを書いた妖怪物語です。すべて短いお話しですので、お暇な時に1話ずつ読んでみてください。 03化け草履(ばけぞうり) 日本に伝わる付喪神の一種で、室町時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にも登場する草履の妖怪。 水木しげる氏による妖怪画では、大きな草履に手足が生え、鼻緒

          妖怪古伝~短編妖怪話~

          エピソード96 般若

          96般若 般若は鬼女として今では使われているが、元はサンス クリット語であり、悟りを開き、真理を認識する最高 の智慧という意味であった。 それが今日のように鬼女の意味で使われるようになっ たのは、能の「葵上(あおいのうえ」の影響である。 元は源氏物語の逸話で、葵の上という光源氏の妻を、 源氏の愛人である六条御息所が、嫉妬から生霊になっ て邪魔をしようとするが、修験者の経文によって撃退 される。その時に六条御息所が、 「ああ恐ろしい。まるで鬼のような般若声」 と言って逃げて

          エピソード96 般若

          エピソード95 化け灯籠

          95化け灯籠 化け灯籠(ばけとうろう)は、栃木県の日光二荒山 (ふたらさん)神社に鎌倉時代に奉納された銅製の灯籠 (唐銅灯籠)の俗称、およびその灯籠にまつわる 怪異譚。 夜になってからこの灯籠に火を入れると、すぐに燃料 の油が尽きて火が消えてしまい、何度やっても同じ結 果だった。 また灯籠を灯すと周りのものが2重に見えたり、灯籠 そのものが様々な姿に変化したともいわれる。 警護の武士たちはこれを怪しみ、毎晩のように刀で斬 りつけた末、灯籠は通常通りになったという。 このた

          エピソード95 化け灯籠

          妖怪古伝がなんとVoicyさんの音声ドラマとして登場しました! よかったらそちらも聞いてみて下さいね

          妖怪古伝がなんとVoicyさんの音声ドラマとして登場しました! よかったらそちらも聞いてみて下さいね

          エピソード94 野槌(のづち)

          94野槌(のづち) 野槌(のづち)は、日本に伝わる妖怪。 外見は蛇のようだが、胴は太く、頭部に口がある以外 は目も鼻もなく、ちょうど柄のない槌(つち)のよう な形をしている。 深山に棲み子ウサギやリスを食べる。 時には人を喰うとされた。 近畿・中部・北陸・四国地方を中心に伝承されている もので、シカを一飲みにする、転がってくる野槌に当 たると死ぬ、 野槌に見つけられただけでも病気を患ったり、高熱を 発して死ぬともいう。 昭和中期から未確認生物として知名度をたかめた ツチ

          エピソード94 野槌(のづち)

          エピソード93 ぬらりひょん

          93ぬらりひょん ぬらりひょんは、日本の妖怪。 一般に瓢箪鯰(ひょうたんなまず)のように掴まえ所 が無い化物であるとされる。 江戸時代に描かれた妖怪絵巻などにその姿が多く確認 できるが、詳細は不明である。 昭和・平成以降の妖怪関連の文献や児童向けの妖怪図 鑑で「ぬらりひょん」は、家の者が忙しくしている夕 方時などにどこからともなく家に入り、茶や煙草を飲 んだり自分の家のようにふるまい、家の者が目撃して も「この人はこの家の主だ」と思ってしまうため、 追い出すことはできない

          エピソード93 ぬらりひょん

          エピソード92 ねぶとり

          92ねぶとり 寝肥、寝惚堕(ねぶとり)は、江戸時代の奇談集 「絵本百物語」にある日本の妖怪の一種。 妖怪というよりは一種の病であったり、戒めであると 言った方が妥当。 「絵本百物語」の挿絵中にある文章によれば、夜に女 性が寝床につくと部屋に入りきらなくなるほどの巨体 となり、大きないびきをかいて寝るものを、寝肥とい うとある。 また、「絵本百物語」の本文によれば、寝肥は女性の 病気の一つであり、寝坊を戒めた言葉ともされる。 奥州で寝肥となった女性が、家に布団が10枚あると

          エピソード92 ねぶとり