出張!藤沢編
鎌倉編から遡ること一日、俺は藤沢にいた。聖地巡礼のために前乗りという気合の入りよう。素晴らしい。
昼過ぎに仕事を終え、電車をコトコト乗り継いで夕方藤沢に着いた俺はホテルでチェックインを済ませ街へ繰り出した。
薄らとした記憶の中の藤沢は銀座のような白っぽい綺麗な街だったが、記憶とは曖昧なものである(汚いとは言っていない)。
しかしなんとも飲みごたえのある面構え、街並みである。東京カス飲酒のコンセプトの一つは野外飲みであるが、今回ばかりは居酒屋で飲むことにキメた。東京でもカス飲酒でもないのである。
散々歩き回り、お財布と検討に検討を重ねた結果、ホテルに程近い大衆ホルモン焼き屋にインした。店名は忘れた。ホルモンは顎が疲れちゃうので正直苦手で知識もなかった。「いわゆるホルモン焼きというのはどれですか?」
面倒くさい客だと思われてもいい。旅の恥はかき捨てである。
「聞いてきますね!」
そうだろう。俺も知らんもん。かくして俺はハツを注文した、と思う。よく飲んだので記憶が曖昧だ。ハツはホルモン焼きで合ってますか?
居酒屋は好きだ。酔っ払いのおじさんが見れる。そのためにお金を払っていると言っても過言ではない。その日も金と女の話に興じるおじさん二人組に出会えて嬉しかった。酔っ払いは東京も藤沢もおんなじだ。当たり前か。
長いレシートを生み出し頭を抱えながらホテルへ帰還し、気絶するように寝た。本当はホテルで飲むというハイソな事もしたかったが身体が言うことを聞かなかった。その後深夜に目覚め見たBSのパンクロック特集は中々良かった。
じゃ、また。