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小学2年生にして万引き常習犯だった平社員
どうも。小学校低学年の時、なぜか木登りができれば女子にモテると思っていた男
平社員です。
ちなみにモテませんでした。
僕は今までの人生すごく地味に、真面目に、あまりパッとしない人物として細々と大人しく生きてきたと自負しております。
ただ、人生のある時期に唯一自分で犯してしまった犯罪があります。
小学校2年の時、万引きをやっていました。
小2で万引きやりだすって早すぎますよね。
しかも一回だけではなく、数か月間の間何回も続けていた気がします。今考えると本当に恐ろしいです。
別に万引きに走らざるを得ないほど貧しかったわけではないです。裕福とは絶対に言えないですが、贅沢をしなければ普通に暮らしていける程度の家庭ではありました。
特別ヤンチャだったわけでもないです。最初に話した通りごく真面目に、地味に目立たずに生きている子でした。
いじめられてもいません。からかいくらいはさすがに受けたことありますけど。運がいいことに、いじめをしてくるような同級生はいなかったです。
きっかけは友達A君からの誘いでした。
小学2年のある日、当時仲の良かった友達A君と遊んでいた帰りに
A君がスーパーの前で立ち止まり
「ミカン食べたくない?」
と言い出しました。
急に何を言っているんだこいつはと思いましたが、続けてA君が
「無料でミカンが食える」
と言います。
当時8歳の僕はIQが2しかなかったので
(スーパーのおばちゃんと仲良くなって、ただで貰えるようになったのか?)
くらいにしか考えずついて行ってしまいました。
ところがA君はスーパーに入ると店員のことは避け、ミカンコーナーの前まで行って立ち止まりました。(何してんの?)とあほ面している僕の横でしばらく周りをきょろきょろした後、小声で
「今ッ!!」
と言って売り場にあったミカンを一つとり自身のポケットに突っ込みました。
僕は一瞬の出来事過ぎて
「はっ!?」としか声が出ず呆気にとられてしまいました。
するとA君は
「お前も早く!!」
と言って僕のポケットにもミカンを突っ込んできます。
その時は一瞬で悪いことをしていると認識したので
「いやいやいや!まずいだろ!!」と言ってすぐに自分のポケットに入ったミカンを売り場に戻しました。
周りにバレない内に速足でスーパーから出た僕は
(友達が平気でこんなことをやっているとは…)と信じられない気持ちでいましたが、後から追いついてきたA君は
「あーあ、せっかくタダで食えたのに」
と涼しい顔して盗んだミカンを食い始めていました。
なんなんだこいつは…と心底驚きましたが、その後もA君は何事もないかのような顔して万引きを繰り返していました。
A君が万引きをするたびに「やめとけよー」と言っていた僕でしたが、ある日A君から
同級生の中にもう2~3人、常習的に万引きをしている奴がいることを聞かされました。
その時くらいから
「あれ?もしかしてそんなに悪いことではないのか?」
と思うようになってしまっていた僕は、気づいたら自分も一緒に万引きをするようになっていました。
僕が最初に何を盗んだかは全く思い出せません。自分も実行するにあたって何がきっかけだったのかも全然覚えていません。
当時周りに流されやすい性格だったのでそれもあるかもしれません。
でもほんとに気づいたらごく普通に万引きをしていました。あんなにちゃんと悪いことだと認識していたのに。
食玩やお菓子、ジュースといったサイズが小さくて盗みやすいものから
コロコロコミックといった超分厚い絶対に万引きに向かないものまでほんとに色々盗りました。
コロコロコミック盗んだのはほんとに頭おかしかったなと思います。いやそもそも小2で万引き常習犯の時点で頭おかしいです。
お金を払わずにものが手に入ることが当たり前になってしまい、癖になっていたのかもしれません。
慣れてくると1人でもやるようになっていました。
しっかりとは覚えていませんが、何か月かにわたって続けていたと思います。それだけ長くやっていると、流石に何回か店員さんにバレてつかまりました。
店を出ようとした僕の肩を「ちょっと待って。」と捕まれたその時の気持ちはとてもよく覚えています。今でも思い出すと手に汗かきます。
捕まえたのは、僕や友達のことをよく可愛がって良くしてくれていたおばちゃん店員さんでした。
もちろんめちゃめちゃ怒られました。今まで何回やったのかとか色々聞かれたと思います。あんなに怒った顔のおばちゃんを見るのは初めてでした。
僕は怒られている間頭が真っ白になり、いままで普通に万引きしていたイカれた思考から一気に目が覚めていく感じがしました。
おばちゃんはいつも笑顔で話しかけてくれる優しい人だったので
(おばちゃんでもこんなに怒ることあるんだ)と思いました。
「やらなければよかった」
それを強く思ったのを覚えています。
その瞬間から
自分が犯罪をやってしまったことに対する罪悪感
なんでこんなこと続けてしまったんだという後悔
いつも優しくしてくれたおばちゃんを怒らせてしまったという後味悪い感情
いろんな思いがごちゃごちゃに押し寄せてきた覚えがあります。
一通り怒られた後、おばちゃんは
「親には言わないから、もう二度とやらないで」
と言って僕を解放しました。
僕は魂が抜けたようにふらふらと家まで帰りました。足は家に着くまで震えていたと思います。
家に帰ってからもずっと罪悪感でいっぱいで、不安でなかなか眠れなかったです。
もう17年も経っているのに、あの時の嫌な気持ちは鮮明に覚えています。
それからは本当に心から反省し、万引きは一度もやっていません。至極まっとうに生きています。
だから美談ですというつもりはありません。
小2の頃だったからといって簡単に許されることではないです。
でも、あの時おばちゃんに捕まっていたから僕は万引きをやめてそれ以降の人生を真面目に生きることができたのだと思います。
あの時バレずにいたら、もっと長い間犯罪に手を染めていたかもしれません。もっと悪いことをしでかしたかもしれません。
非行に走る児童は家庭に問題を抱えている場合が多いと言いますが、なんの問題も抱えていない家庭の子でもこんな感じで犯罪に手を出してしまうこともあるんです。
というお話でした。
みなさんも過去に犯してしまった過ちあるでしょうか。
僕はもう二度とやらないと心に誓って今を生きています。
それでは。