脈々と伝える系譜

今日は、某企業での4回構成のプログラムの、最終日だった。
結構、無理難題な、というか、話の筋がよく見えないというか、あれもこれもやりたくて、といった文脈からスタートした取り組みだったので、どうなのかなと思いながら始まった案件だった。
しかし、その他様々な案件に忙殺されていて、深く考えたり議論をしたりという時間もなく、えいやっ、と、方向性を出して、取り組んだのだった。
結果としては、案件としての客観的な評価値としては、マイナス20からプラス75ぐらいに引き上げることができた。もちろん、自分の独力でできたことではない。とはいえやはり、今回の初期設定でここまでの展開が可能ということは、想像していなかったし、こうした展開ができたということに、一定以上の介在価値を発揮することができたのだと思っても、バチは当たらないだろうとも思っている。
そして、それはそれとして、主観的には、「嘘がなく、かつ意味のあるPM研修」を初めて成就させられたという感触があった。そして、かねてから思っていた「自然体」のなかで、それが実現したように思えていて、大きなブレイクスルーだと感じた。
わかりはじめたマイレボリューション、というやつである。

自分史に残る大転換なんだけれども、たぶん、誰もこの価値には気付いたりはしないんだろう、とも思う。まぁ、仕事というのは、己の為になすことではなく、相手の為にやることだから、別にそれで構わないのだけれども。
とはいえ同時に、いま自分のなかにある、この感覚は、とても大事な何かなのだと思う。
この何かを、誰かに伝えたいと思うのだけれども、それは、全くもって、簡単な話ではない。そして同時に、自分は自分で、あまたの先人の言葉や作品を受け継いで、この感覚を手にしている。

脈々と伝える系譜というものは、受け取った側にしかわからない、一方通行なのかもしれない。少し、さみしい話だけれども。
もしくは、この先、伝えることができるようになったり、伝わったことがわかるようになるのかもしれない。