マネジメント=管理の落とし穴
―マネジメントという言葉をどのように理解していますか?
ドラッカーは著書の中で、マネジメントについて、以下のように定義しています。
また、組織に成果を上げさせるための仕組みやツールを、組織が成果を上げるように働きかけ、責任を持つ人をマネージャーと定義しています。
つまり、マネジメントとは管理するためのものではないということが言えると思います。そして、それを促進するマネージャーの役割も重要となってきます。
◎求められる役割の変化
多くの企業やチームでは、マネージャー職を任命しています。仕事の能力や業績の評価により決められていますが、仕事の能力と部下育成を含むマネジメントの能力は全くの別物です。つまり、マネージャーにはマネージャーの行動指針/コンピテンシーが求められます。
私達を取り巻く環境は日々大きな変化をしています。コロナウィルスの出現により、否応なし急激な変化を求められました。その変化に伴い、組織の在り方、マネージャーの在り方が変わり、求められる役割も変化します。
社会構造は、トップダウン型からボトムアップ型、アメーバ型と変化し、今はそのハイブリットな型となってきています。だれもが対等であるがゆえに、これまでとは違うコミュニケーションが求められるようになりました。
これは、年功序列、終身雇用の時代の終わりとともに権威主義は力を失いました。そして、関わる当人の価値と組織のゴールをリンクさせることがより重要視されるようになりました。
そのため、マネージャーには、単なる管理を超えた、新しいマネジメントを身につけることが求められています。その1つが、コーチングのスキルや考え方を活かしたコーチング型マネジメントです。
◎マネジメントスタイル
さて、まずはあなたの現在のマネジメントスタイルを棚卸してみましょう。次の10の設問のうち、あなたのスタイルに近いものはどちらでしょうか?
今現在マネージャーでなくとも、もし自分がリーダーやマネジメントであったらどうするのか考えて取り組んでみてください。
結果かプロセスか
□ 結果だけを見て、評価の対象としている
□ 過程からメンバーと関わっているメンバーへの接し方
□ メンバーの行動をコントロールしている
□ メンバーが自発的に動けるようにサポートしている挑戦への対応
□ メンバーがリスクを恐れて、チャレンジできない環境をつくっている
□ メンバーが安心して臨める環境を作っている強みか弱みか
□ メンバーの弱みに焦点をあてている
□ メンバーの強みに焦点をあてている失敗か成長か
□ 失敗や過ちを指摘している
□ 努力や成長を重視しているやり方
□ 自分のやり方を押し付けている
□ 個々のやり方・強みを認めている問題解決
□ 問題をすべて自分が解決しようとする
□ メンバーが自分で問題を解決できるようにサポートする聞き方
□ メンバーの話を表面的に聞いている
□ メンバーの話の真意をくみ取っている働き方
□ メンバーを長く拘束している
□ 自分自身が仕事とプライベートのバランスを取り、健全な生き方のモデルとなっているマネージャー/リーダーとしてのスタンス
□ 許可・承認を与えるだけである
□ メンバーに協力的で、問題解決へ手を差し伸べている
いかがでしたか?上段と下段の質問どちらが多いでしょうか?
更に、考えてほしい事があります。
―上記項目の中で、あなたが取り組みたいと思う課題は何ですか?
―具体的にどんなアクションを起こしますか?