話をするための安心な環境をつくる
―何か困ったことやわからないことがあったら声をかけてください。
―何か質問やわからないことはありますか?
相手を気遣い、よく使うフレーズですが、このフレーズの効果を最大限に活かせているでしょうか?
これだけでは、相手は声をかけられないのです。と同時に、あなたがそう言うからには、相手が話しかけやすい状態を常につくっておくことが重要になります。
学校やセミナーの先生、講師は皆さん同じことをいいます、
「どんなことでも質問してくる生徒は伸びる」と。
確かにたしかにそうだと思います。
しかし、生徒、受講生の側からすれば、そもそも質問の仕方がわからないことがほとんどです。また、講師側の無意識の意図が伝わっていることもあります。
声にならない声、無音の声が聞こえてきます。
―ここまでわからない人はいますか?(みんなわかっているよね?)
—質問はありますか?(質問はないですね?)
さて、あなたはどんな態度でいるでしょうか。
―姿勢は?
―態度は?
―表情は?
—いつも相手が話しかけやすい状態ですか?
そして、声をかけられたらどのように対応しますか。
―姿勢は?
―態度は?
―表情は?
―問題解決やアドバイスではなくまずは聞こうとしていますか?
話すということは、相手が話す内容そのものだけではなく、その人自身を理解する機会となります。
◎あなたの聞く姿勢は?
現在のあなたの「聞く」姿勢についていくつかチェックしましょう。
いくつチェックがつきましたか? 3つどういうことか述べます。
⌛ 時間を取る。
相手と約束した時間に遅れていませんか?直前ではなく、事前に早く連絡していますか?
自分の立場、役割やその状況など理由はいろいろあるのでしょう。しかし、この時間を破るという行為は、言葉を交わさずとも次のメッセージが伝わっています。
―きみにはあまり価値がない。
―きみのことを大切に思っていない。
そんな態度を示したあなたに対して、相手はあなたが望む時間を提供してくれるでしょうか。
= 相手を尊重する。
コミュニケーションを交わすときはお互いの関係は平等です。もちろん、年齢、経験、知識の違いなど、それを超えて平等であることです。自分の価値観や先入観で「でも、、、」「私は、、、」と言葉が浮かんでいませんか?
その時点で既に要注意状態です。
☁ 沈黙を大切にする。
会話の中で沈黙がつらいという方が多いと思います。沈黙は多くの利点があります。
相手が気持ちを落ち着かせ、思考を整理することを与えたり、心地のいい感じを一緒に楽しむことができます。また、本音を隠している場合、思わず本当のことを話すきっかけとなることがあります。
最初は苦痛でしょう。しかし、慣れていきます。
◎自分に約束する。
最後は、あなた自身が「聞く」という力の効果を信じることです。耳だけではなく、頭も心も働かせて、一生懸命聞きましょう。
「聞く」という意識を選択することで、変化が始まりますよ。