意識
人間は、1日に6万回思考しているそうです。
つまり、私たちは、日々たくさんの数のことについて考え、選択をしているということです。
ただし、この選択を意識しているもの、無意識でしているもの、どれほどの違いがあるのでしょうか。
人生は選択の連続です。過去から今日まで、自分の選択によって描く物語を生きてきた結果、今の自分がいます。
これからの日々、私たちがどのような選択をするのか、その「選択の質」が、今後の人生の物語の内容を大きく左右していくと考えられます。
◎無意識の重要性
先の「選択の質」を高めるため、意識して選択をしていく必要がでてきます。しかし、私たちが日々の活動の9割以上が無意識によって決定されているといわれています。
無意識によって決定されていると言われても、それを意識することはできない以上実感はありません。しかし、これまでの選択を列挙し、無数にある日々の活動(生活上の営み)のほとんどが無意識的に行われていることは想像できるのではないでしょうか。
例えば、今、市街地の道路を時速40㎞で車を運転しているとします。そこへ突然、ボールを追いかけてきた少年が車の前に飛び出してきます。急ブレーキを踏み、車は急停止します。
少年の出現を見てブレーキを踏むのは意識が介在することなく実行されます。そして、少年への実際の気づきは少年が飛び出した後、数十秒後の時点で発生します。しかし、実際に少年が飛び出した時点から遅れて気づいるにも関わらず、時間的に逆行し、ずれがないよう、飛び出してすぐに少年を見たと認識します。
これは、意識がその場にあるかのように思えますが、意識が私たちをだまし、その意識の不確かさを示しています。
◎意識とは?
無意識とは、と考えると意識がない、何か存在し得ないものであり、しかし、その無意識での選択肢が何か影響を及ぼしていると考えることが出来きます。一方で、意識は人にとって身近な存在で、当たり前のように存在しているにもかかわらず、改めて明確な回答はないように思えます。
先ほどの事例から、意識は、意識となり得る行動が発生した時点ではなく、少し時間をおいて、そのときの行動や考え方が認識されて初めて意識となると考えた場合、この時間は個人差があり明確に答えることが出来ません。
一方で、その時間が長いと忘却が起こり、意識として存在していたかどうかも定かではなくなると考えられます。
つまり、無意識と意識は非常に曖昧で流動的だと捉えることが出来ます。その限られた範囲のどこにスポットを当てるかにもよります。
こう考えてみると、これまでの自分の過去の営みや活動、今その時々のリアルタイムで起こっている活動に注目し、分析し、改善策を出し、または今度の行動計画を練ることで初めて方向付けができ、意識として明確に認識されるのではないでしょうか。
これは言葉を使いコミュニケーションを取ることができる人間だからこそできる事、高次な脳機能と言えるのかもしれません。
◎甘い誘惑
日々の「選択の質」を上げるために何ができるでしょうか?
SNSなどから発信される魅力的な情報、言葉、書籍、嗜好品、商品、人物など、2次情報を誰もがどこにいても簡単に手に入れることができ、翌日には実際にそのものを手にする、体験する、出会うことが出来ます。
—自分の人生という物語の主人公として、どのような物語を生きますか?
—その物語の主人公である自分は、今何を選択しますか?
私たちが甘い誘惑に惑わされずに、人生を成功させる選択をしていくために「問い」を立てることは有効なのではないでしょうか。
あなたはどんな「問い」を立てますか?
※引用文献 「無意識と意識,そして,インプリシット心的特徴」より
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