マネジメント基礎⑦
の続きです。
前回挙げた、責任という重荷を持たせることについて。
実際に、責任を持たせるために、働きがいを与える仕組みづくりを、従業員と共に行う。同時に、働く者を社会的な身分を保証し、生産的な存在とし得る仕組みも必要である。労働者コミュニティの存在によって、主体性と責任を持たせる練習をさせることも可能。
つまり、これは分権化と呼ばれる仕組みづくりとまとめることが可能。
では、この仕組みづくりの重要性について、実際にマネジメントによって肯定されるのか?
答えはYES。
では、なぜ同じ知識を持っていても、行動に移さないのか?
結論から述べると、「権力と権限の混同」に問題は存在する。
マネジメントが持つのは→責任
そのために必要なもの→権限
=権力はもともと持っていない。
分権化は、中央集権社会にもたらされると強烈な抵抗を受けたが、結果として分権化は成功をもたらす。
前回の記事で示した、責任を移行して成功した3つの例でも、責任と同時に主体性を持たせるという仕組みづくりを行なったことがその要因とされている。その間に、マネジメントは単純労働などの時間ばかり取られる活動から解放され、自分の仕事(マネジメント)に集中できるから、マネジメントはさらに強化される。
まさに、分権化がもたらす正のループである。
また、分権化によって、マネジメントへの要求が高まる可能性が考えられる。なぜなら、現場でも責任を持って働く者たちが増え、その責任を強めていくからである。マネジメントが得る報酬に対して、成果を出すことを求めるのは、自然なことである。
【まとめ】
人のマネジメント(雇うこと)とは、人が持つ強みを最大限引き出し、弱みを中和することで、生産に結びつけるということである。機械等の物的なものと同じで、人間は資源である。
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