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「お祓いにいけ」とテレビの中の双子の子供が言った

あけましておめでとうございます🎍

子供の頃は、
神社とはベビーカステラを買いに行く場所だと思っていた。
寒い中、強引にコタツから引っ張り出され、
よりにもよって海沿いにある神社の初詣の列に、ガタガタ震えながら並ばされ、
与えられた10円をお賽銭箱に入れて手を合わせるという、
子供からしたら有り難みを感じない苦行でしかなかった。
そのご褒美がベビーカステラ。
しかしあっさり買ってもらえるわけもなく、
これでもかとダダをこね続け、
親と言い合いをし、
姉だけ先に買ってもらうことに文句を言い、
もう一段激しめの喧嘩をし、
ようやくゲットできる、
元旦の修行のようなものだった。

ところが、中学生のある日。
夢を見た。
中高一貫校で受験もなく、何かに追い込まれていた記憶もない。
それなのに、夢の中、テレビを観ていたら、
男女の小学生と思しき双子が、
画面の中から私に向かって真剣に訴えてきたのだ。
「お祓いに行け」

え? 
まずもって聞きたいんだけど、お祓いって何? キミら誰?

そんなこちらの疑問などスルーして、
双子はしきりに「お祓いに行け」と言い続け、
目覚めた私は即座に思った。
「お祓いに行きたい!」

でもお祓いってどこで出来るの?
神社?お寺?ご近所の神社で出来るの?

ベビーカステラにしか興味のなかった私。
どうしてもお祓いに連れて行ってくれ、
と親に訴えるも、相手にしてもらえない。
ベビーカステラ目当てだと思われたのか、
正月でもなかったので、
面倒くさかっただけなのか。

結局、お祓いに連れて行けとダダを捏ねること数ヶ月。
ようやく少し大きめの神社へと連れて行ってもらうことに成功した。
ベビーカステラの屋台は出てなかったけど、
満足した。

お祓いの効果があったかどうかはわからない。
そもそも何かに困ってたわけではなく、
夢の中のテレビの中から双子の子供に言われただけだから。

そして2023年元旦。
久しぶりに護摩祈願を受けてきた。
炎🔥が燃えていく様を見ると無心になれ、
有り難みしか感じない。
そのあとは氏神様に参拝して初詣は終了。
だって、先月は伊勢神宮に行ったし、
来週は東国三社詣に行く予定。
だって、今や神社仏閣巡り好きだから。
もちろんベビーカステラ目当てじゃない。

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