LoRの対人モードが終わりました
荒波を越えたと思った船は対岸に着く前に沈みました。
LoRが流行らない理由について、以前僕はゲーム性が変だという趣旨の記事を投稿しました。それを受けてくださったわけではないと思いますが、LoRをしているおじさんたちによる、なぜLoRが流行らないかについての座談会は読んでいて面白いものがありました。
特にタキさんの開発側に理解を示しながらもプレイヤーのリアルな感覚を言葉にしている点など興味深く読みました。さらにそれを受けて俺たちのちょもすさんはこういった記事を投稿してちょっとした物議を醸したそうです。
例によって僕は全文を読んでいないオタクなので深くまで語ることはしませんが、keihさんの記事に要約がまとめられていました。
これについては、LoLという世界的に超流行りまくっている特大覇権ゲームとLoRという世界大会の同接1000人レベルの超過疎ゲームを比べるのは同じIPだからといって無理があると僕は思うんですけど、自分たちにできることをしようという彼の姿勢に一定の理解は示すことができます。
それ以上に、彼の言葉の鋭さはそれが自らに向いていたからでないかなと、ちょもボーイの僕には聞こえました。振り返ればコード・オブ・ジョーカーもウォー・オブ・ブレインズもドラゴンクエスト・ライバルズもことごとくサ終してきた自分の足跡を恨んだ言葉だったのかもしれません。シャドウバースも「エース」ができるそうですね。
ただし、彼のしてきたゲームが終了した理由としては、彼がクソゲーを好むところや、例の事件から数年は自らをBブロックと呪われてきたところに少なくない理由があるはずで、今のゲーム好きおもしろ穏やかおじさんの立場は中々悪いものじゃないんじゃないでしょうか、とか1ファンとして思ったりしました。
ちなみに僕はゲームが流行る理由として話題性ももちろん重要ですが、人口が定着するか否かには、ゲーム性の問題はやはり避けて通れないと思います。爆発的な初動を切ったスプラトゥーン3が通信ラグや武器バランスアップデートの遅さといったゲーム性の要素で急速に人口を減らした一方で、モダンシステムがバッチリと格ゲー初心者に突き刺さったストリートファイター6が根強く親しまれているところにその根拠を見出したりします。
有名配信者がゲームを継続する理由としても、「そのゲームの人気」と並んで「面白さ」は第一にくるはずで、では面白くないゲームに人気者が根付くには自らが人気者になるのは必然の選択とも言えますが、はなから僕は人気者になるつもりはないので、これからも消費者として文句を言っていこうと思います。と、いうこれはもちろん人気者になれない者の僻みには違いありません。
改めて開発元の説明を見ても、PvPに始まり、一度PvEモードに振ろうとしたゲームを再びPvPへ活用しようとした結果上手く行かなかったとのこと。確かにPvEには「プレイしている気持ちよさ」が重視される一方で、PvPには「相手のプレイやそれに伴う不快感への納得」が必要だという考え方によれば、その二つを同じテキストのカードで両立しようとするのはどだい無理な話じゃないでしょうか。そうした「気持ちよさ」と「不快感」のバランスはゲームの初期からだいぶ方針の混線が見え、開発チーム内でも意見が分かれていたのかもしれません。
人間は利益よりも損失を重く見るという理論によれば、対人ゲームは一定の面白さを確保しながらも不快感の軽減に慎重になるべきだと考えてしまいそうになります。しかしパチンコや麻雀といったのめり込み型の娯楽が慢性的なストレスと急激な解放感の落差、欠乏感と解放感に携わるドーパミン系の魅力から大きな支持を得ている状況を見るに、単純に結論づけることもできません。
「面白いカードゲームに必要な要素」という問いは、なかなか興味深いものがありそうです。最近の僕はLoRもやる気がしないので雀魂ばっかりやっています。全員が同じデッキを使うのも静かな喜びと中毒性がありつつも、カードゲーム特有のハチャメチャに少し恋しいものを感じています。
次はやはりワールド・ビヨンドに流れ着いてしまうのでしょうか。
皆さんが引き続き、よきカードゲームライフを送れますように。