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4月

4/7
 手羽元の甘辛煮、ちくわピーマンきんぴら、じゃがいも揚げ焼き、厚揚げ豆腐となめこの味噌汁、豚ロース大葉チーズ巻き。
 桐野夏生『グロテスク 上』読了。読むの辛くてしんどい。ダイヤモンドと真珠は離脱してしまったので、これは下巻も読みたい。

4/13
 秋葉原。お昼はロイヤルホストで食べた。これから月1くらいで秋葉原に行くのでロイホに通うか新規開拓するか…。
 駅でチャージしようとすると壁だと思ってたところが小窓で開いておじさんがでてきた。チャージできないみたい。向こうが謝ってるので、向こうが悪いのかと思い、ぼーっと待つ。私の5,000円札がぐちゃぐちゃになっており、「すみません、飲み込みが悪くて〜」みたいに言われたが、私の紙幣の入れ方がまずかったのかと思い、機械を壊しちゃったのかとパニックになりそうだったが、綺麗な5,000円札をくれて、もう1回やってほしいと言われ、やったがダメで「この機械、調子悪くて…」と言われたので「じゃあ大丈夫です!ありがとうございます!」と言い去ったのだが……私レシートとかなにかを一緒に入れちゃったわけでもないし紙幣の入れ方に良いも悪いもなさそうだし、てか機械の調子悪いなら隣の機械使ってで良くない?何故私があの機械の不調にリトライしたのか…私が急いでたらどうしてたのか…。まあ…小窓から数人のおじさんがでてきて指示してくるのは面白かったから良いか…。
 桐野夏生『グロテスク 下』読了。しんどい。

4/14
 お昼。ニラカレー、ゆで卵、パセリみじん切りミニトマトツナ和え。
 晩ご飯。豚こまれんこんマヨポン酢、かぼちゃとクリチ和え、しらす卵焼き、ウィンナーとセロリとコンソメスープ。
 今までFtMの人に2人遭遇したことがある。1人は地元のよく行くカフェの店員さん、もう1人は写真屋の店員さん。パッと見で分かる。でもMtFの人には自分は気付かない。知り合いにゲイは2人いる。でもどちらも直接聞いたわけではない。人伝に聞いた。その頃はまだアウティングという言葉を自分も知らず、言ってきた人も知らなかったのだと思う。彼らとすれ違ったりすると、あの人ゲイなんだ、と都度思った。向こうは私の性的嗜好など知らないのに。彼らはゲイであることを隠したかったのかもしれないが、私に確かめようはない。

4/15
 彼はいつも怒っている。この世は理不尽まみれ。どいつもこいつも自分を蔑み嫌がらせをしてくる。彼はいつも文句を垂れ流す。垂れ流すと同情を買えたり寄り添ってもらえたりする。相手と楽しい時間を作り出すという気持ちはない。相手が延々と辛抱強く自分の話を聞き自分が気持ち良ければ良い。そんなだから皆離れていく。一人ぼっちになるといじけたり逆ギレしたりする。自分が相手を不快にさせた自覚はないのである。そんなだから皆面倒でもご機嫌取りをする。心からこの場を楽しめない、誰かと親密な関係を築けない、そんな現状に本当は気付いている。彼はいつも怒り肩。足音はうるさい。彼は太っている。だから不健康そうに見える。脂肪のついた身体の鈍い動き。前のめりで姿勢が悪いから暗く見える。私は同情している。彼のまとう負のオーラに心はバリアを張って接する。彼の見た目を例えると…テラフォーマーズのゴキブリ。

4/19
 朝表参道撮影。通勤時間帯の電車に乗るのはもう難しいかもと思ったが、朝の表参道が気持ち良すぎて正解だった。今日は神々しいほど春のきらやかな光で、素晴らしい写真が撮れた気がする…。モッコウバラも撮れた。撮影は10時に終わりブリッヂが開くまで暇なので長野の物産屋さんに行く。私は野沢菜が好きで、でもスーパーの野沢菜はケミカルな風味で違くて、でも長野の野沢菜は美味しいと聞いたので…。野沢菜の漬物6種類くらいもあって一番普通そうなのと諸々購入。

4/20
 豚ロース味噌漬け、鶏モモカレー粉漬け冷凍。きゅうりとしいたけのごま和え、豚バラもやし豆苗巻き、なめこ豆腐の味噌汁。

4/21
 回鍋肉。昨日の残り。

4/27
 表参道。用事終えて青山ブックセンター→ねぎし。

4/28
 朝5時起きでシャワーを浴び出発。移動に時間がかかるので某グループの炎上について振り返りたい。もはや私は彼らへの愛がだいぶ薄まってしまったけれど。

 2023年11月、事件はインスタとX上で始まる。主な登場人物は3人。S、その妻A、Sの所属するYouTubeグループのリーダーT。一見いつもの夫婦喧嘩のようだった。Aがあらゆる不満をぶちまけたのである。Tにこんなひどいことをされた!というのがきっかけであった。彼らは元々私生活もSNS上にさらけだしていたし、TがAを嫌いなことも今までAにどんなひどいことをしてきたかも知っていた。Sは自分の親友が自分の嫁を嫌っていて、自分の嫁は自分の親友を嫌っている状態にいた。端的に言えばグループと家族でSを綱引きのごとく引っ張り合い続けてきた。登録者数700万人以上いるグループのファンは主にT側が多いと思う。何故なら私たちはパパとしてのSよりも、面白おかしく友達と楽しそうにしているSの方が見る機会が多いから。TがAを必要以上に嫌う理由はいまいち分からなかったが、元々炎上商法のー失礼な言い方をすれば下品なー女である。嫌われても仕方ない。だから彼らはずっと男同士のノリを壁にしてAを仲間外れにしてきた。確かにT(とメンバー)はAにひどいことをしてきたがまあお互い様ではないか。メンバーのうち何人かは彼らの結婚式にも参列しなかった。
 これまでであれば暴れるAをSが鎮火させてきたが、今回はおそらく初めてSが爆発してしまったのである。それで明らかになったのはAはTの元セフレだったということだ。そのこと自体はまあ、だからTはAを必要以上に嫌っていたのかという納得を得られただけで、私としては、で?だった。親友の元セフレを嫁にしたのもSなのだ。問題はAと結婚し子供も2人いて家族として過ごしてきたSがその過去を気にしていたという点である。
 勝手な妄想だが、親友でグループのリーダーで大好きで天才と言われていたTへのSのコンプレックスのようなものを感じた。セフレだったときAはTに朝ごはんとか作ってあげてたらしいと、うじうじ言い、そんな過去の些細なことを何故あなたが気にするのか…?と疑問だったが、なるほどSは今でもそれが嫌なのかもしれない。そしてSからすればAとTがいまだにお互いに執着しているのは自分の取り合い以外の何らかの感情があるのではないかとー。更なる問題はSはそれでもAが好きなことー。
 板挟み、愛知と東京の往復生活、第一子の時何にもやらなかったのだから第二子の面倒はお前が見ろと言われ二人の子供を離れ離れで生活させていること、こうなったのはお前のせいだと言われているような感覚、自分がどちらか一方を選ばないせいだと言われているような気持ち。本当は仕事を頑張って莫大なお金を稼いでいるのだから、家では休みたい、癒されたかったのかもしれない。他のメンバーは多分そういう家庭なのだ。Sにとってはどちらも戦場。そんな相手を選んだのは自分。    
 元々根っこは同じ問題で過去にSはグループを脱退しかけていた(2018年)。彼はそこでグループを捨てなかった。その時はSの風俗通いを動画のネタにしたことがAの逆鱗に触れたのだが、(将来子供が可哀想だとか)、問題の本質は風俗通いであり動画ではないのでは、とは思っていた。2020年にSは若いアイドルと2019年に不倫していたことが明らかになる。高価なバッグまで貢いで…。Aは嫌だったろうが、それくらい許してやってほしいと思うくらいだった。
 だから2023年の事件は起こるべくして起こった。長年くすぶり続けていた問題がSのモラルを超えた爆発によりぶっ壊れたことで鎮火した。こうして分かったのは今までAをなだめ続けてきたSは自分がぶっ壊れてもAになだめてもらえないという残酷な現実であった。Aは最後まで謝らなかった。私は本当にひどいと思った。Aは変わらずT達のせいでSが壊れた、Sは少し前から変だった、室内でも眩しいと言いサングラスをかけ店員さんに横柄な態度をとっていただとか。今度はT達、所属する会社、Sの今の不倫相手を糾弾し始めた。壊したのは自分じゃないからケアするのは自分ではない、と。くるなと言われてもSのいる部屋に突撃し、ーのちに4,200万円の賠償請求されるー、「涙がでました」などと言い始め、自らも夫の理解を得たうえで不倫をしていて、子供の面倒は自分が見ていると言っていた。登場人物が全員悪い。だから誰かのどの部分が悪いか挙げればキリがない。ならやめるべきだ。誰かの非ではなく自分の非を認めるべきだ。正しいとか正しくないとかじゃなく、ただ、そうあるべきだ。お前「も」悪いよ、と言いたかった。
 止まらぬ勢いでのぼっていたグループは空中分解した。TもAもお互い謝らない。TはSがAから離れてグループへ戻ってくるなら受け入れるだろう。だがSはAをきっと捨てない。また同じことの繰り返しだ。それにSがぶっ壊れたのはこうした諍いをいつまでも燃やしていたからなのだ。もうS抜きでグループを続けることが大人として会社として正解だったろう。今までだって充分よくやってきた。もしTがリーダーとしてその道を選んだって誰も反対しない。だがそれでもTはSの手を離さないだろう。
 夜が明けても、事態は変わらなかった。SがAに今どこにいるかとSNS上で問うて、SはAが自分を助けにきてくれると期待していたのかなと思った。(実際には家で寝ていた)。TはSの元へ、愛知から三重へ向かったがおそらくそこでは会えなかった。Tがそうしたのは愛情や友情もあったろうが、元々の人格な気がする。友達を大切にするいい奴なのだ。もし相手がSじゃなくたってTはヒーローのように助けようとしただろう。だから皆Tが好きで、だからSはTに会うことを拒絶したのかなと思った。またグループや会社がSを片側から引っ張るだろうか。いやでも。もうにっちもさっちもいかない。私はそう思った。しかしTは違った。TはAに土下座して謝罪したらしい。それはAがSNS上で公開した情報だった。新しい局面で今までだったら起こり得ないこと。Aは自分の完全勝利を宣言したかったのかもしれないが、敗北であった。同じレベルでひっかきあっていた2人のうち片方が土俵から降りた。私は絶対にTはそうしないと思っていたからびっくりした。と同時にTはもはや、ただの1人のユーチューバーではなくなったのだと寂しく思った。

 SとTは高校の友達。クラスは別である。Tの母親が動画内で語るところによると、初めてSに会ったTは母に「すげー面白いヤツがいる」と報告し、SがTの家にきてくれるととても喜んでいたらしい。可愛らしいエピソードを聞くとTは顔を真っ赤にし恥ずかしがり、Sは照れ笑いしていた。2人はグループの中でも特別な気がした。Sが炎上中にTへ「お前は少し俺に執着しすぎている」と言った。それがどういう執着なのかは語られなかったが言いたいことは何となく分かる。Sはその原因をAだと思っていたかもしれないが、「Aが」というよりも「家族・夫婦」になれない点である。TはSの家族にはなれない。AはSの一番の友達にはなれない。それぞれ別の役割がある。家族であり一番の親友でありたかったのかもしれない。そしてその矛先はSですらなくなっていく。離婚すれば良い、グループから抜ければ良い。2つの選択肢からズレていく。
 Sは別に清廉潔白な人間ではない。不倫だって浮気だってするし友達との約束を忘れることだってある。優しくてだらしなくて天才的に面白い人だ。今回の炎上に於いて主戦場は嫁VS親友だったが、もう1つの原因はSのいじられやすさにある。「お前は天才だから」と言えば何をしても許されるような空気があった。Sが爆発しながら「もう俺を天才と言うな」と言ったとき、私たちは自分の加害性にようやく気付かされたのである。本当は気付いていたのかもしれない。でもSの優しさに甘えていた。だって面白いから。例えばピカソだとかゴッホみたいな天才的に絵の上手い人へ「もっと描いて」と言ってしまうような暴力をずっとふるっていたのである。家族よりも動画に集中してもっと自分を楽しませてほしいだなんて傲慢な考えを持っていたのかもしれない。
 すでにグループは巨大化し個人の趣味の範囲を超えてしまった。会社の、社員の家族の、自分の家族の人生を、行政をも巻き込んでいる。もうこんなことはやめようと言えない。SもAもグループがなくなったら困るだろう。だからTのAへの土下座は最善だったと思う。悪い部分は確かにあったのだし。でも私の知っているTはそんな奴じゃなかった。いつまでもキャットファイトを続けてほしかったわけではないが、大人になったんだなと思った。いつだって正しくて最善の策を選ぶ。こうしたイザコザすらエンタメの一種として消費されてしまう彼らはもう大人にならざるを得ない。友達同士のノリがビジネスへと変化していく。身内ノリを画面越しに楽しんでいたのに成長を寂しく思うのも自分勝手なことではある。私にとって彼らは会ったこともない、会うこともない赤の他人だ。なのに毎日顔を合わせる人よりもプライベートな部分を知っている。メンバー全員の家族構成を知っているし、どんな環境で育ったかも、メンバーがどう出会ったかも知っている。オーディション番組や恋愛リアリティを楽しむ人の気持ちが分かった。「〇〇が面白い」ではなく、そこに至るまでに過程が面白いのだ。YouTubeは視聴者との距離感をバグらせやすいコンテンツである。私はこんな風に遠く離れた土地の男の子たちの人生に夢中になるとは思っていなかった。

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