麻婆豆腐との遭遇
前置き
私は辛いものが得意ではない。
大ニガテというわけではないけれど、辛いものが好き・得意という人にはとうてい敵わないな…といつも思う。タイ料理は好きだけどメニューによってはなかなか食べられないこともあるし、四川料理はなんか辛そ〜と思いそもそも敬遠しがちである。
そしてあぶらっこいものが得意ではない。
否、得意ではないという言葉にはかなり語弊があるだろう、好きなのだけれどこちらも敬遠しがちなのだ。
長年のダイエット生活の末、私が選んだ思想が"脂質管理"であるため、原則的には脂質は1日30〜45gまで、という生活を送ってきていた。
もちろん食べることを趣味としているため守らない日も多いし、また、体重<幸福 主義になってからはその指標は大きく崩れがちになってきているのだが、それでも揚げ物やらラーメンやらスイーツやらを食べるともちろんおいしいのだけれど、ドキドキと罪悪感で気持ちがぐらついてしまう。
麻婆豆腐は私の中でその二つのジャンルを満たす食べ物だった。
最後に食べたのは数年前、いわゆる町中華のお店だったが、辛いし、見た目にもわかる表面のあぶらがおそろしく、不安なきもちになりながら食べたことをおぼえている。
(麻婆豆腐愛好者の方々、すみません。偏った考えの、個人の感想です。このあと変わります。)
麻婆豆腐との遭遇
そんな私が、2023年5月、ある麻婆豆腐と出会ったことで、思想の変化を余儀なくさせられる。
東高円寺にある、SEN YOというお店だ。
私なんかの比でないグルメで辛いもの好き、麻婆豆腐愛好家の友人曰く、四川料理を出すその店ではランチに麻婆豆腐定食があり、その麻婆豆腐が絶品らしいというのだ。
前述のとおり麻婆豆腐に苦手意識があった私は、しかし食い意地だけは並々ならず張っているため、抜け抜けとついていくことにした。
高円寺駅から徒歩20分(最寄駅は東高円寺駅とのこと)、5月の頭だというのに真夏なみに日差しが強く、店まで向かうだけで汗だくになったほどの暑さだったが、こんな場所に有名店が?とは思えないような住宅街の一角にある店の前には行列ができていた。
並ぶ店には道理があるというものだ。
わくわくしながら、けれど麻婆豆腐への興味関心が薄かった私は、他にもあるメニューを見ながら、坦々麺も人気そうだしアリだな〜炒飯も良いな〜などと悩んでいた。
注文時にも往生際悪く、店員さんに「辛いですか?」などと聞いて最後まで足掻いていたが、初志貫徹、"麻婆豆腐を食べにきた"という目的を果たすため結局は麻婆豆腐定食を選んだ。
運ばれてきた麻婆豆腐は土鍋に入ってぐつぐつとしていて、見るからに辛そうな赤色をしていて、表面にはつやつやとあぶらが光っていた。
ええい、ままよ!とばかりに食べてみると、
たしかに辛い…が、なんだこの、旨みは!?
そして、しびれるような香辛料…
ご飯と一緒に食べるとどんどん口の中が幸せに…
「麻婆豆腐ってイケないことしてる気になるから、普段あんまり食べないんだよね」と数分前に発したことも、運ばれてきた麻婆豆腐を見て(…あぶらがこわいから具だけ食べよう)とひそかに思ったことをすっかり忘れ、気がつけばご飯と一緒にばくばくと、土鍋の底が見えても最後の一滴までなお名残惜しく、レンゲで底をすくっていた。
おいしかった…
と、心から思った。
それはさておき、まあ次に食べるのは数年後かな…と思うくらい、私にとって麻婆豆腐は日常的に食べるものではなかったのだ。
だが、変化はそれからしばらく経ったある日、突然に起こった。
7月のとある平日、おそめのランチ。
なにを食べようかな〜と悩んでいて、
無性に麻婆豆腐が食べたくなったのだ。
ここから私の麻婆豆腐探訪記がはじまったーー。
記録
SEN YO
高円寺駅から徒歩20分(最寄は東高円寺駅)
ランチ利用
辛さ ◯(辛くてつらかったけどいけた)
本格的 ◎
美味しさ ◎
わたしの麻婆豆腐への偏見を根底から揺るがしてくれた一品。また絶対行きたい!
備考
辛いもの苦手・麻婆豆腐についての知識や経験はまったくの初心者なため、拙い部分も多いかと思いますがどうかご容赦ください。
自分の中の備忘録として、
訪問日と利用シーン
辛さ
本格的
安心感
を中心に、随時項目を調整しつつメモしていきたいと思います。
基準についても模索していくつもりです。
都内おすすめの麻婆豆腐、随時募集中です。
よろしくお願いします。