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授乳を終えるタイミング【授乳期】
管理栄養士の「もりこ」です!
授乳は、赤ちゃんが栄養をとるために大切なことですが、いつまで授乳を続けるのが正解なのかと悩んでおられませんか? 授乳する期間は、誰かが決めることではなく、お母さんや赤ちゃんの状況によって異なるものですが、今回はその指針となるものをいくつかご紹介します。
生後6か月までは完全母乳育児がおすすめ
世界保健機関(WHO)によれば、赤ちゃんは生後6か月までは母乳または人工乳(育児用ミルク、以下ミルク)で完全に育てることが推奨されています。
その後、必要な栄養素を含む、形のある食べ物を与えながら、2歳まで母乳またはミルクを継続することが推奨されています。
2歳までの授乳を推奨
2歳は、いわゆる幼児食の時期ですが、この時期に母乳やミルクを継続することが「世界的には推奨」されていることに驚く方も少なくありません。
母乳には、固形食品だけでは得られない栄養素も含まれています。また、母乳には赤ちゃんの免疫力を高め、感染症にかかるリスクを減らす効果があります。これは、ミルクにはない母乳の大きなメリットです。
特に、感染症や栄養不良が乳児の死亡原因として多い地域では、母乳から得られる免役成分は、命を守る意味でも重要な役割を果たします。
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ただし、安全な水があり医療が身近な先進国の環境では、そもそも感染症で命を落とすリスクが低いため、ミルクと比べてそれほど違いを感じないという方も多いかもしれません。
母親と赤ちゃんのニーズに合わせて授乳期間は決める
授乳期間は、お母さんと赤ちゃんのニーズに合わせて決めるものです。
赤ちゃんが母乳を必要とする期間は、個人差があります。
一方のお母さん側にも、自分の身体の状態や生活環境などがあります。両方の状況を踏まえて授乳期間を決めることになります。
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成長とともに子どもの「食べたい」という気持ちも育ちます。その時期に、色々な食品に触れる経験は大切です。
母乳にはメリットがたくさんありますが、安易に母乳(ミルク)だけを与え続けるのではなく、成長してきたらお口の育ちや食べる動きの練習のためにも日々形のある食べ物をかむ経験を取り入れましょう。
もちろん、すぐにスムーズに食べられるようにはならないので、不足分は母乳で補うなど、その割合なども、状況に応じて柔軟に考えるといいですね。
授乳期間が長いとむし歯になりやすい?
授乳期間が長いからといってむし歯になりやすいということはありません。むしろ「母乳育児を生後12か月続けることはむし歯予防効果がある」という研究結果もあります。以下の記事にも記載しています。
まとめ
授乳期間は、お母さんと赤ちゃんの状況やニーズによって決まります。
世界のスタンダードは、生後6か月頃まで母乳またはミルクで育て、その後は形のある食品を追加しながら2歳まで母乳またはミルクを継続する、というものです。これを参考にしつつ、それぞれの状況に応じて選択してくださいね。
もしお母さんの身体的または心理的な理由で授乳を終える場合は、よりよい代替方法を選べるように、医師や助産師など専門家のサポートを受けてみてください。
みなさんの授乳ライフがすてきなものになりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考文献
・国際ラクテーション協会「乳幼児期の授乳に関するファクトシート」
・WHO(世界保健機関)