映画体験をワンランクアップさせる、3つの方法<映画館編>
最近よく映画館に行くようになりました。大きなスクリーンと音響設備により、圧倒的な没入感で、映画に集中できるのですよね。
そこで、映画体験をより豊かにするために、抑えておきたい3つのポイントをまとめました。<映画館編>では、映画館を上手に利用するための方法や考え方をお伝えします。
①お得な料金で回数を増やす。
映画料金、大人1,800円の基本料金は高いですよね。しかもTOHOシネマズでは6月から値上げするのだとか。
消費増税を前に、他でも動きがありそうです。「高い」という先入観が、映画鑑賞の妨げになってしまうことも懸念されます。
とはいえ、今の時代、正規料金で観るというのはナンセンスです。常に、割引料金をつかう方法を確保しておきましょう。料金のハードルを低くして、観る回数が自然と上がっていく仕組みが、各映画館に用意されています。
それは、映画館ごとに用意されている、会員制度やポイントカードです。
私が今よく使っているのが、TOHOシネマズの「シネマイレージ®カード」、109シネマズの「シネマポイントカード」、シネマイクスピアリの「ムービーファンカード」。どこも、6回観ると1回無料というサービスが定番となっています。
その他、MOVIXグループの「SMTメンバーズ」、ユナイテッド・シネマ、シネプレックス共通の「クラブスパイスメンバーズカード」、テアトルグループの「TCGメンバーズカード」も同様のサービスです。
自分の身近な映画館、好きな映画館の会員カードを作っておきましょう。(まだモバイルだけで完結できていない点は、次なる課題です。)
そして、各種割引料金をつかって6回鑑賞ポイントを稼ぎます。例外はありますが、シネコン系は以下の割引料金体系が主流です(2019年4月現在の参考)。
「レイトショー 割引」20時以降上映開始作品:1,300円
「ファーストデー」12月を除く毎月1日 :1,100円
「映画の日」12月1日:1,000円
「レディースデー」女性限定/毎週水曜日:1,100 円
「シニア(60歳以上)」:1,100円
「夫婦50割引(夫婦のどちらかが50歳以上)」:二人で2,200円
その他に、それぞれ会員デー特別料金を設定していたり、携帯電話サービスに紐づく割引やポイントサービスがあったりするので、利用できるものは積極的に利用しましょう。映画毎に前売り券を買っておくのもありですが、上記に比べると前売り券は意外に割高なので、ちょっと注意です。
ここでとっておき! 私がよく行く109シネマズでは、家族3人分の映画をカードに紐づけて購入すると3ポイント一気につきます。つまり購入人数分のポイントが付くんですね。他では会員本人分しかポイントが付かないので、かなりお得ですよ。
映画好きの人にとって、料金のハードルが下がって、鑑賞回数を増やせることが、映画体験の充実につながります。映画の適正料金の感覚は、個人差もありますが、割引分がドリンクの一杯にでも替われば、鑑賞時もリッチな気分になれますよね。
②事前予約する座席にこだわる。
映画鑑賞は予約からはじまっています。
新作をかける映画館は、ほぼインターネットで事前予約が可能ですから、3日前〜遅くても前日までには、予約しておきましょう。誰かと行く場合でも、予約は自分が担当しておけば、当日の安心感につながります。
選ぶ席はもちろん自分や相手の好みですが、映画にあわせて変えてみるのも良いですね。より臨場感を味わいたいアクションなら前方でスクリーンに包まれるような席を、しっとり泣きたいドラマは一番後方でひと目が気にならない席を……など、自分の好みを見つけていきます。
先述の109シネマズでは、シネマポイントカード会員になると、エグゼクティブシート(1名2,500円)が通常料金で(前売り券や各種割引料金でも)予約できるようになります。広めのシートに両ひじかけ付き、前後左右の空きもゆったりしているので、周りを気にせず自分の空間として映画を楽しむことができるのです。これも109シネマズがお気に入りの理由の一つです。(一部エグゼクティブシートがないスクリーンもあります。)
また、各映画館・スクリーン毎に用意された特別な音響システムや上映方式(DOLBY ATMOS、IMAX、ULTIRAなど)、体感系の4DXなど、 特徴ある付加価値を体験してみるのも、おすすめです。家庭では絶対に味わうことができないし、その映画の公開時にしか経験することができない機会になるので、+アルファの出費でもワンランク上の体験に費やしてみると、映画をより深く味わえて、思わぬ発見があるものです。
③きっかけを意識する。
その映画、見ようと思ったきっかけはなんでしたか?
監督ですか? 役者ですか? テーマですか? 誰かのおすすめですか?きっかけはなんであれ、鑑賞後にそれがどう残るかは、見る前の意識で大きく変わってきます。
上映前には予告篇が何本も流れますよね。面白そうな映画の予告篇を見ていると、うっかりこれから観る映画についての考えが飛んでしまうことがありませんか?
私はよくあるので、↓この動画がかかる頃には、これから始まる映画について、今一度きっかけやポイントを考えるようにしています。
一方、きっかけを意識することと多少矛盾するのですが、「いつ観るか」でいうと、新作は公開初日〜初週の間をおすすめしたいです。
翌週になると興行成績ランキングや他人の評価を目につきだします。そうすると、自分の価値観で映画が見られないことがあるためです。もちろん、信頼できる人からの評判が良いから観てみる、というのはありですが、その逆のパターンは避けたいのですよね。映画が芸術作品であることを考えれば、自分も含め誰かにとっての映画の良し悪しが、興行成績や一般的評価と一致するとは考えにくいからです。
映画を観る動機さえしっかりとあれば、あとは自らの鑑賞体験をもとに、事後的に情報にあたって、答え合わせができる材料を探していくのが、映画の体験を深めることになると思うのです。こうすることで自分の見方が磨かれます。事前情報はあくまで参考程度がいいですね。
なぜ映画館か
先日、タブレットで観た配信映画を、劇場で見直す機会がありました。
Netflix製作・配信の『ROMA/ローマ』です。
各国映画賞でも高く評価され、米アカデミー賞外国語映画賞や監督賞などを受賞したんですね。ただ、Netflixの映画なので、日本でも配信が先行していて、後からいくつかの映画館での公開が決まったのです。
配信で鑑賞済みではあったのですが、映画館で見直してみて、その体験で得られた情報量の違いに愕然としたのです。配信では全然気づいてなかったり、理解できていなかった部分が鮮明になり、映画の解像度が格段に上がった、と言えます。
配信プラットフォームが前提の映画だったとしても、監督は徹底して映画としてのクオリティを追求し尽くしていたので、その意図を受け取るにはこちらも相応の環境がないと難しいのです。
ホームシアター環境を整えるのは一つの手ですが、現状それは難しいので、「観たい映画は映画館で観ておこう!」と強く思いました。
一方で、映画館での鑑賞機会を逃してしまった映画もたまっていくし、配信映画も増えている……。映画体験をワンランクアップさせる方法<配信・レンタル編>や<映画選び編>なんかも、追求してみたいと思います。