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理想の組織は『梁山泊』。

みなさん、『水滸伝』ってご存じですか?
『西遊記』『三国志演義』『金瓶梅』とともに『中国四大奇書』に数えられる長編小説ですね。詳しくはこちらをご覧ください。


この水滸伝は無法者(?)たちが集まる『梁山泊』という組織が主役の物語なのですが、僕が昔から理想としている組織はまさにこの『梁山泊』です。


のちにこの『梁山泊』に集まる108人はもともとは天界を追放された妖魔たちなんですね。彼らは『伏魔殿』に封印されていたのですが『洪信』という人物が絶対に開けてはならないという言い伝えを破って開かずの扉を開いたことにより解き放たれて人間に生まれ変わった、というところから話は始まります。

この108人。ひとりひとりの個性やスキルが強烈でして、さらにひとりずつに『背負っている星の宿命』や『あだ名』がついています。ある意味、いまでいう『個性や多様性の尊重』というのを実現しているのです(苦笑)。
■宋江(天魁星) あだ名は呼保義。
■公孫勝(天間星) あだ名は入雲竜。
・・などなど、なかにはさほど活躍していない人にも星やあだ名がきちんと設定されていて、しっかり個人にフォーカスを当てています。

そしてひとりひとりが特殊なスキルをもっていて、ある人は『道術を使う人』、ある人は『弓矢が百発百中の人』、ある人は『大砲を扱うのが得意な人』、ある人は『三日三晩水に潜っていられる人』など多種多様なスキルをもった人材がこれでもかというほど出てきます。

ひとりずつでも十分面白いのですが、彼らは複数人そろうとさらに面白い動きをしてくれます。例をひとつ挙げると、のちにトップの座につく『宋江』が国家に対する反逆罪で捕まると、ハンコをつくるのが得意な『金大堅』と字を真似るのが上手い『蕭譲』が偽の手紙をつくり、その偽造文書を足が速くなる術を使える『戴宗』が送り届けて宋江を救おうという作戦を立てたりします(まぁ・・これは計画を立てた軍師のうっかりミスで失敗しますが)。これは各々の得意とするスキルを連携させることで生み出せるシナジーですね。他にもこういう例がたくさんでてきます。

普通に考えれば、こんな強烈な個性の人たちがひとつにまとまるはずもないのですが、最終的には『民を助けて国を救う』という旗印のもとに全員が同じ方向を向いて戦うのです。いわゆる経営理念やビジョンですね。


僕はこの『梁山泊』にクリエイティブやプロデュースの集団としての理想像をみました。ひとりひとりの『個性』を潰すことなく、『多様性』を尊重して各々が連携することでひとつの目指すべき方向に向かって大きなことを成し遂げていくという、これこそが理想の組織だなと。

D2Cdotにはプロデューサー、ディレクター、デザイナー、アナリスト、エンジニア・・など多種多様な職種の人たちがいます。そしてその職種のなかでも各々が得意とする領域が違います。同じ『プロデューサー』という職種でも、プロモーションが得意な人もいればメディア戦略が得意なプロデューサー、SNSが得意なプロデューサーなど多種多様です。

これを『梁山泊』で例えると、先に挙げた道術士やハンコ作りや筆跡の達人などの多職種の人材が在籍しており、さらに同じ職種(例えば戦上手な将軍の場合)のなかでも『連環馬』という鎧で固めた騎馬隊を扱う戦い方が得意な『呼延灼』という将軍もいれば、大砲を扱うのが得意な『凌振』という将軍もいます。人それぞれが得意とするスキルが異なっており、それらを組み合わせることであらゆる難題も解決する組織になっているというのと同じだと思います。

そして『梁山泊』は基本的には自由な雰囲気の組織なので、あまりルールに縛られないクリエイティブな環境にあり、メンバーひとりひとりが輝いているのでみていて飽きがこない(苦笑)。D2Cdotもこういう組織でありたいって思います。

採用面接などで会話をさせていただくと、この梁山泊のような組織の考え方に共感や賛同していただける方が多くてありがたいなと思います。
組織の在り方は企業文化と直結するでしょうから、様々な形があって良いと思います。D2Cdotはこの梁山泊型組織でどこまでいけるのか?ということに引き続きチャレンジしていきたいと思います(笑)。

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