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Beyond2023 STORY
2023年12月29日、城里。
10時29分50秒から59秒の約9秒間
Beyondで1番の静寂が訪れる。
スタート1分前に流したG1ファンファーレが終わると、会場の音が消えて、ここまで明るく話していたMCの岡田さんが緊張を汲み取り絶妙なボリュームでカウントダウンを始める。
数字が減るとともに会場の緊張は増していく。その一方で主催者側としては安心感が心を覆った。
大会運営者にとってレース開始はひとつの節目である。1年かけて準備してきたものが、中止いう最悪の結末を迎える事無く、無事に開催することが出来る。
油断こそ出来ないが、先ずは準備が終わった事への安堵かカウントダウンと共に肩の荷がおりていった。
DNSする事無くスタートラインに立っている目の前のランナー達の中にも同じ心境の人が何人もいることだろう。
気づけば、カウントは1を迎える。
静寂は忽然と姿を消す。
同時に1番の盛り上がりが起こる。
10時30分、F1 Beyondの出場者18名とペーサー1名が一斉に駆け出した。
歓声を合図に、ライブ配信出来ているのか、折り返し地点にスタッフは立っているのだろうか、ふと頭をよぎる。
目まぐるしい感情の変化と共に再び肩の荷が上がる事を確認しながらも、先ずは選手の出走を主催者特権のコース真横で全て見届けることにした。
今年も沢山のPB更新が生まれますように。
ーBeyond2023ハイライト。
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2023を振り返ってみて
無事に4回目のBeyond を終えることが出来ました。今回の大会だけでなくこの4年間を支えてくれた関係者の皆様には本当に厚く感謝申し上げます。
簡単に振り返ると昨年のBeyondも「世界一自己ベスト更新率の高いレースを作る」、「ランナーの祭典」を進化させるべく様々な取り組みに挑戦しました。
「自己ベスト更新」に関しては参加者アンケートのやリアルの声を拾い、必要な戦略を整理しました。
より多くの方のサポートが出来るように4時間15分、30分の枠を新設。また応援の力を集結させる「応援エリア」、「伴走エリア」は箱根駅伝さながらで盛り上がりを見せました。
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給水も2箇所を1箇所に絞り、バックストレート側に人を集めて盛り上がるような工夫を施したのですが当日の天気が暑かった事もあり、こちらは裏目に出てしまいました。次回改善します。
「ランナーの祭典」については、その逆です。
声をそのまま拾うだけでは創造は生まれませんので、なるべく多くの場所やイベントに足を運びイメージパースを膨らませました。
最大限まで膨らましたイメージを、共にBeyondを作っている高野とああでも無いこうでも無い言いながらより現実的なものに落とし込んでいきました。
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Beyondの目指す道
Beyondはこの先どこに向かうのか?
あるいは、何を目指しているのか?
よく聞かれます。
元はコロナ禍で生まれ、会員の自己ベストを更新させる為に生まれたジムの大会。BeyondとしてもRSLABとしても会員に最大の還元をしたい。
そんな想いは常あります。
レースの公認化然り、ハーフマラソンの部、関西圏での開催、賞金レース、普段のマラソン大会では呼べないような豪華ゲスト。
多くの期待の声をいただいており、どれも実現したいことではあります。
Beyondというさまざまなランナーが集結する大会を活用させていただき、おこがましいですがランニングや「はしること」に関わるスポーツを多くの人に知る・興味をもっていただくこと。
これらは僕らが出来る業界貢献のひとつであり、すべきミッションだとも思っております。
個人的には、町全体をBeyond歓迎ムードにして水戸や友部IC高速道路の電光掲示板やテストコース入り口看板などをジャックしたいです。
あと、最近大食いのYouTubeにハマってるのでしのけん大食いチャンネルをゲストで呼びたいです。笑
少し話を広げすぎましたが、上記は全て手段です。
それらを全てバランスさせながら全てのランナーにとって「世界一自己ベスト更新率の高いレース」、「ランナーの祭典」を作り上げること。
これがBeyondの進むべき道だと思っております。
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想いは伝染する
それらを一気に実現したい気持ちは山々ですが、いまの僕らの馬力では1年で出来ることに限りがあるので、無理な飛躍はさせずに、一歩ずつ着実に進むしかないと思っております。
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また馬力を上げる為には、マンパワーが必要です。しかし、ただでさえ人手不足に頭を抱える業界ですので、数で圧倒させる事は正直厳しく、だからこそ僕らは先述したような大会の想いを伝染させることを大事にしております。
想いを伝染させることで、ベクトル合わせができて、人手に対して数倍ものパワーを発揮することが可能です。
実際にBeyond2023では中身を作るスタッフの人数は例年と変わらずでしたが、多くのスタッフに想いが伝染した事でライブ配信など新たなことにチャレンジする事が出来ました。
またスタッフから関係者、参加者へと伝染した瞬間に生まれるシナジーはとてつもなく可能性に満ち溢れておりました。
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何より同じ想いを持った仲間と大会を作るほど幸せな事はありません。
肝心な想い伝染させる方法は僕が聞きたいくらいですが、想いをしっかりと「言語化すること」、その言葉を綺麗事や大義名分のままで終わらせずに「行動を一致させること」、この積み重ねが大事かなと思っております。
今回、このnoteを書いた理由もそこにあります。
ハイコン文化でタイパコスパな時代だからこそ、僕は言葉を大事にして、人の心にしっかりと記憶されるような、丁寧な大会を創りたいです。
次回も同じ想いを持った人達と、またそこに引き寄せられた人達と共に最高のBeyondを創ることを非常に楽しみにしております。
最後に
最後は表題に沿って僕の中での「Beyond2023 STORY」をプロのカメラマンの皆様が撮った写真と共にお送りして締めようと思います。
Beyondについてごちゃごちゃ書きましたが、そんなBeyondを運営している僕らの原動力は間違いなく好奇心です。
この大会の果てに何が起こるのか、運営している自分達にもワクワクしながら作る大会が最高に楽しいので、どうかこの好奇心が枯れぬように、時に遊び心も混ぜながら継続していきたいです。
では、そんな好奇心な写真達とともに。
また次回大会でお会いしましょう。
ここまで、お読みいただきありがとうございました!
RUNNING SCIENCE LAB 邊見勇太
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Be4、最初は違う名前になる予定ってご存知ですか?
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次回もよろしく。