ただ今冷戦中④座って出来ずにセルフ制裁

この30年を振り返ってみると、夫に対してのムカつきエピソードは色々ある。

その中でも今だに思い出す度に腹立たしいのは、トイレ掃除にまつわるエピソードだ。

もう20年も前、二人でテレビを観ていた時のこと。とある番組で、

男の人がトイレで立って用をたすと、周囲に相当飛び散る

という内容の検証を行っていた。

男性の番組司会者や出演者が、
「私は前から座ってしてました。」
「それは奥さんに悪いことしてましたね、これからは座ってします。」
などと模範的なコメントをして、座りション推奨ムードで検証企画は終了した。

かなり衝撃的な内容だったので、夫に

「ということなんで、これからは座ってしてね。」

と言うと、

「座ってなんて出来る訳ないだろ！」

と想定外の言葉が返ってきた。

「今観てたよね！凄い飛ばしてるんだよ！うちで飛ばしてるのあなただけなんだよ！しかも私が掃除してるんだよ！」

と言うと、「だったら自分で掃除するからいい」との返答。

それ以来トイレ掃除は夫の仕事になった。

私は男ではないからそちらのおトイレ事情はわからないが、座ってした方が良いと推奨しているのだから、せめて話し合いくらいはしてほしかった。

なのに

出来る訳ない

と簡単に言い放たれ、話し合いに持ち込むことすらできなかった。

それから私は夫が滅多に使わない2階のトイレを使うようになった。

それから何年も経ってからまた二人でテレビを観ていると、あの時と同じように立って用をたすと…という検証企画が始まった。

すると夫がボソッと「立ってなんかする訳ないじゃんね」と呟いた。

えー？座ってなんて出来ないんじゃ無かったっけ？

あまりに衝撃的なセリフに言葉を失った。

この人は私がトイレ掃除をするのなら座ってなんてしないけれど、自分がするようになったら座ってするんだ。

そうだった。この人はいつだって深く物事を考えることなく、思ったことを言い放ち自分の仕事を自ら増やしていく。

挙げ句の果てに軸がブレッブレじゃないか！

結局座って出来るんじゃないか！

だったらあの時、「そうだね！これからは座ってするよ。」と言ってくれたら良かったのにね。

何年経っても学べない夫。

だからまたいつ開戦するかなんてわからない。