iCAREの部長向け輪読会:視野を広げ、相互理解を深めるプロジェクト
iCAREの人事施策で今回、CEO山田・COO石野が主導してやったプロジェクトを今回は紹介させてください。
2021年12月20日から2023年5月15日までの約1年半の間、私たちiCAREでは特異かつ革新的なプロジェクトを推進してきました。
「部長向け輪読会」
その名の通り、これは部長以上のスタッフたちが集まり、各自の視野を広げ、相互理解を深める目的を持った取り組みです。約10名前後の部長たちが対象となりましたが、当時転職組も多くいて組織的な課題として
それぞれが独自の視点と経験を持っていた
それぞれの視点から物事を捉え、考え方を持っていた
仕事以外における価値観の共有についてわからなかった
がありました。それが、この輪読会を通して多様な思考を共有し、よりフラットな関係を築くことができる場となり、新たな気づきを得ることもできました。
部長向け輪読会の目的とWHY
この活動は、私たちiCAREの哲学に深く根ざしています。iCAREのアイデンティティには、パーパス・クレド・バリューの3つがあって、「楽しまなければプロじゃない」というクレドの中に「仲間に愛があるのか」というものがあります。仲間に愛があるのかというのは、お客様や事業成長のために忌憚なく自分の意見を相手に愛ある形で伝えることができるのかというものになります。愛ある意見のためには、相手がどんな人であって、どんな考え方をもっているのか等お互いを知ることも大事ですし、さらに自分の教養が深まらないと様々な意見があってもそれを受け入れることが出来ません。
知識の共有、視野の拡大、お互いの理解、これら全てが、私たちが追求する成長と革新に対する姿勢を反映しています。
部長向けの輪読会の実施方法
この輪読会は、まずなるべく仕事に関係しないような本を選び、全員で読むというシンプルなプロセスから始まります。あとは、隔週で朝9時半に集まって30分で参加者たちの感想や考えを自由に共有するだけです。ドキュメントにそれぞれが思ったことを事前に書いておくという形です。インスピレーションを受けた点や、本の内容が自分の考え方や行動にどのように影響を与えるかなど、あらゆる視点から議論が展開されます。このように、一見単純な読書活動からは多大な知識と理解が生まれ、新たな視点や発想を生み出すきっかけとなりました。
結果としてどうだったか
これはあくまでも私の印象ですが、たったひとつの本でも好き嫌いが分かれ、注目する部分も異なり、解釈も違いという意味でお互いの考え方や思考を知るという意味では、チームビルディングとしては最高だと思います。また普段自ら手に取らなそうな本がほとんどですので、新鮮さは抜群です。ひとは無意識に自分の得意とするもの、共感しやすいもの、理解しやすいものを中心に興味の対象を設定しがちです。それが、強制的に興味ない本を読むことになるのですから、抜群の鮮度です。新たな気づきが多くありました。
そういう意味では、当初の目的通りの結果があり、とても有意義な時間がつくれたと思いますし、とてもオススメです。
iCARE部長向け輪読会の最初と最後の本
これはなかなかの本でした。恐怖をロジカルにここまで研究して議論してくるのは興味深い。
最後は、さだまさしさんの自伝のようなゆったりとしたもの。さだまさしさんのことを知らない人もこのエッセイ的な本はスイスイ読めて考え方を知る機会がありました。
ついでに、これが輪読会で読んだ本リスト
35冊+1映画
恐怖の哲学 ホラーで人間を読む(戸田山 和久)
嫌われた監督(鈴木忠平)
海賊と呼ばれた男たち ←このときのみ映画
幸いをいただきまして このひとときを大切に(塩沼 亮潤)
戦争が終わらないこの世界で(緒方貞子)
ジョージ・オーウェル「一九八四年」
最後に、特定集団で輪読会を実施する功罪
さて、ここまでこんなに素晴らしい目的どおりの部長向け輪読会なのですが、それを私の我儘な意向で中止としました。その理由についてお話し致します。
冒頭にも伝えたように部長向け輪読会の目的は
チームビルディング
多様ある考え方を受け入れる訓練
部長としての教養の醸成
でした。
部長たちからの評判もよく、継続してほしいという声もありましたが、確かにチームビルディングという観点では非常に優れていました。
ところが、多様ある考え方を受け入れて、それを意見としてどう表現するのか、教養としての醸成はというと、同じメンバーで継続的にやっていくことでの弊害、コンフォートも強く感じるようになりました。iCAREの部長以上のメンバーは一時期、女性部長もいましたが、おおよそ40歳以上男性で構成されています。そのような特定集団のみで形成された意見を継続的に聞くことで「阿吽感」は強まるが、それ以外の意見がわかりにくくなるという恐怖感も感じていました。特に、若い世代や女性、外国籍といった様々な属性の方々の声をどう私たちは、経営という観点で受け入れていくのかまさに大きな問題点をはらんでいたのです。
そこで、部長以上の輪読会を休止として、新たな部活動を立ち上げることにしたのです。それが「ゆる教養ひろば」と名付けられた部活になります。iCAREの若手が部長となって構成されているのですが、議論などは同じですが、テーマの選び方はWEBにある様々な政府系資料やホワイトペーパーを参考に社会的な課題について、感想やIssue、解決方法などを幅広く45分議論することになっていて、何より自主的参加なので年代層や性別といった固定化が現時点では少なくなっています。
テーマとしては
というところで多様ある考え方を取り入れていくための新たな一歩をスタートできて、これまた面白い。
最後に
iCAREの部長向け輪読会は、私たちの組織にとって強力な成長のツールとなりました。それは、共有の思考と学習の過程が、私たちの組織としての一体感を強化し、新たな視野を開く機会を提供したからです。是非、オススメですのでやってみてください。
また同時に形骸化とは仕組み上の進化をしないこと。いつの間にかそこがい心地よくなってしまうことへの危機感を一番良いタイミングで次に繋げていく大切さに気づかせてくれたものにもなります。改めて、人事施策とは「何を目的にやっているのか、今のフェーズにそれは合致しているのか」といったことを定期的に考えないと意味のないものになってしまうのだと痛感しました。
さぁ、いつもどおりの宣伝です笑
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