
対話4/時間の有限性から抜け出すにはどうすればいいの?

※本記事は対話形式で進んでいきます。
※イ=イト吉、与=与多朗の発話です。
※連想があればぜひコメント下さい!
与:”1日24時間しかない”って考え方が嫌いなんだよね!
イ:また急に。どうした。笑
与:なんか、最近よく見かけるんだよね。
「1日24時間しかないから、それを有効に使うべき」みたいな考え方。
”タイパ”とかも流行ってるし。
イ:タイパ・・・?
与:あ、知らない人だ。
タイム・パフォーマンスの略ね。
コスパの時間バージョンみたいな。
イ:え〜〜、ちょっとキモいな・・・。
与:そうなんだよ。そんな感じで、
”1日24時間しかないから有効に使わないと”って風潮があって。
それが嫌いなんだけど、たまに自分もその考えに呑まれちゃってる時もあって。
どうしたら抜けられるんだろう、って。
イ:う〜ん、まず前提として、
”1日24時間しかない”って思ってる人ってそんなに多いのかな?
与:多いと思う!実際にそう言う人もよく見かけるし。
イ:そうなんだね。んー…、個人的には、
有限だからいいんじゃないの?って思ってるかなぁ。
お金もそうなんだけど、増えたところでどうしたいの?とは思っちゃう。
1日何時間なら満足なん?みたいな。
与:う〜ん……。
イ:どういう時に”時間が足りない!”って思うの?
与:僕は、次の日が仕事だったり、その日が楽しすぎたりした時かな。
やりたいことがたくさんある時は、時間足りないって思う。
イ:なるほど。それはまあ、
健康な感情な気もするけど。
与:それでいうと、
ポジティブな”時間足りない!”と、
ネガティブな”時間足りない!”があるかも。
明日仕事だからもっと時間が欲しいってのは、ネガティブな動機で、
やりたいことがたくさんあるからってのは、ポジティブな動機で…。
イ:ネガティブな方はちょっと辛いね。
”明日仕事嫌だまだ1日終わらないで欲しい”みたいな感じよね?
今日に満足して終止符を打てないというか。
与:そうそう。あ、いま思ったんだけど、
終わりのある趣味はいいんだけど、
終わりのない趣味がある人って、大変そうだわ。
イ:どういう意味?
与:読書とかは、わかりやすく終わりがあるじゃん。
でも、ゲームとかTwitterとかネットサーフィンとかtiktokとかって、基本的には終わりがないじゃん?
延々とできちゃう。
そういう趣味の人だと、時間が幾らあっても足りなくて、”時間が足りない”って思いやすいんじゃないかな?
イ:あー、時間溶けるから足りなくなるってこと?
与:そうそう。
イ:たしかに、それ系の趣味だと、
区切りとか終わりを自分で作るしかないよね。
コントロールできる理性が必要というか。
与:そう。僕とかは、自分で止めるのは無理じゃないかな?って思う。
だから、そういう時に、他人に線を引いてもらうことって大事なんじゃないかな。「時間だから終わりです」って言ってもらうことも大事かも。
イ:まあ確かに、”そろそろ寝たい気もするけど、やめ時を失っちゃってる”みたいなこともありそうよね。自分で判断できなくなっちゃって。
与:そうそう。そういう場合は却って辛いんじゃないかな。
終わりなき趣味に呑み込まれちゃった人というか。
それで”1日24時間以上欲しい…”って、
時間ゾンビになってるみたいな。
イ:怖いって。笑
でも確かに、永久に終わらないとか、無限に続くことって、いずれ不安になることな気はする。
不老不死ってたぶん辛いよね?みたいな。
与:あー。「終わりがあるから安心する」のかな。
イ:そうそう。1日が24時間であることとか、
絶対的な終わりがあることの大切さってある気がする。
与:時計とか時間っていう客観的な指標って、めっちゃすごいのかも…
よくわからんけど。
イ:それで今連想したのが、小説の『百年法』(※1)なんだけど。
与:僕も思ってた。笑
イ:やっぱ、終わりがあるから安心するんじゃないかな。
もし仮に、1日が30時間だったとしたらどうなると思う?
与:それはそれで足りないって思うんだろうな。
時間も、あと、お金もそうで。”これだけあったら満足”っていうのは無いような気がする。それでいうと、命、寿命とかも。
”1日24時間しかない”ってことより、
”1日24時間だから、今日はどう過ごそうかな?”
って思う方が健康的かもね。
イ:そう思う。お金だったら、
”今月いくらしかない”って嘆くより、
”今月は〇〇円で豊かな暮らしをしよう”
って思う方が健康的な感じする。
寿命だったら、
”人生80年しかない”って嘆くより、
”80年をどう生きようかな?”
って思う方が、楽しく過ごせそうじゃない?
与:どうやったら、そう捉えられるようになるんだろな。
なんで”足りない”って執着しちゃうのか…
またぐるぐる一周戻って来た気がするけど。
イ:”有限であることを受け容れる”ってことだよね。
ある意味、なにかを諦める作業が必要な気もするし、ある程度満足できたら諦めがつくのか…。
アゴラの鐘『カンカン!今日はお時間で〜〜す。』
イ:もう寝なあかん。面白かったな。
与:うん。今日は1日24時間でよかったなと思える感じだわ。
※1『百年法』;山田宗樹さん著の小説。新技術で不老が可能になった世界で、”100年後に死ななければならない”という法律の制定を巡って色々起きる。上下巻の大作。めちゃ面白い。
本日の対話は、いかがでしたか?
記事を読んでいて連想したこと、感想などあれば、
ぜひコメント欄にお気軽に発言ください!
みなさまとの対話を楽しみにしています。
それでは、また〜〜