3月5日(2005)開幕戦の退場劇
あの日のわたしたち 〜浦和レッズ30年〜
今年のホーム開幕戦で明本考浩が退場になった時、同じバックスタンド側中央付近のピッチで起こったあの日のことが思い浮かんだ。
2005年3月5日。埼玉スタジアム初となるリーグ開幕戦で鹿島と対戦。試合前から熱い雰囲気に包まれた。
しかし試合開始から鹿島の激しいプレーに続けてイエローカードが出され、荒れた様相になってしまう。そしてこの日集まった5万人の観客は、先制ゴールを決めた鈴木隆行師匠の一世一代の大芝居を見せられることになる。
相手役は前年夏からチームに加わったトルコ代表アルパイ。'02年W杯でも活躍したDF(準決勝ブラジル戦埼スタで彼のプレーを見た)は闘志溢れるプレーでセカンドステージの優勝にも貢献した。
前半終了間際、度重なる挑発にのってしまったアルパイが、黙れとばかり師匠の口に手をかけると、彼は笑ってしまうくらい大げさに倒れ込んだ。目の前でその演技を見た私は激高して何か叫んだと思う。試合は益々荒れ、スタジアムは騒然としたまま0-1で終了のホイッスルが鳴った。
以後アルパイはレフリーにマークされ、正当とも思えるタックルにもカードが出たりして、警告、退場を繰り返し、日本を去ることになった。
https://www.urawa-reds.co.jp/topteamtopics/アルパイ選手の契約解除とメディア報道について/
今年の明本考浩のケースは、逆に相手のファウルが何度もとってもらえず苛々をつのらせたものだった。次の試合のMDPにリカルド・ロドリゲス監督の「相手からファウルを受けるということは、自分のプレーはファウルをしなければ止められないんだとポジティブに考えてプレーする必要があります。」という明本に対してのコメントが載っていた。
あの頃血気盛んだった私も年を重ね、今では冷静に試合を見られるようになった(と思う)。
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