血便が出て大腸内視鏡検査を受けた話【前編】
事の発端は2018年9月1日。
いつも通りトイレに座り、用を足し、トイレットペーパーで拭うと、なんとも形容しがたい赤いような黒いような、そんな色の残滓がついたのであった。
嫌な予感がする…。これは便の記録を取っておいてヤバい症状が出たら病院に駆け込もう。
そう思って便の記録を取り始めた。
しかし、翌日以降いたって普通のものしか出ない。
トイレなうとか、トイレでソシャゲとか、肛門に負担をかけていた自覚はあるので、できるだけ用を足すときは時間を短く短くすることを心がけた。
時は2018年9月30日。
違和感とともに排便をすると便が細い。なぜだ?
2018年10月1日
やはり便が細い。いつもなら1回で出る量が数回に分けて出てくる感じだ。
2018年10月2日
おかしい……。短時間に2回出てきたぞ……?
しかし10月3日以降は正常に戻る。
そしてXデー。
2018年11月7日。
血便が出た。いや、正確に言うと血便というほどではなく、トイレットペーパーにごく僅かな量の鮮血がつくのだ。
しかし、今回はいつもと違った。右腹部に違和感があるのだ。
思い当たるフシはある。誇りと奢りという曲のピアノアレンジを考えていたのだが、作業スペースはパソコンとキーボードが90度の位置に置いてある。パソコンで音源を聴いて、キーボードで音を確かめながらシーケンサに打ち込みをすると、どうしても体を右に捻らないといけないのだ。
だが、筋肉痛というにはあまりに弱い痛みのため、筋肉由来の違和感なのか、内蔵由来の違和感なのか判別がつかない。
オッケーグーグル「血便 右腹部 違和感」で検索して
いろんな症状が出てくるが、とりわけ目立つのが「癌」という文字である。
いやいやまさか、そんなはずはない。
そう思っても検索する指は自動筆記のように動く。
とりあえず消化器内科を受診しよう。
そう思って消化器内科を受診したのが11月10日。
しかし先生も「まだ若いからねぇ〜」と。とりあえずまた症状が出たら精密検査をしようということになって、その日は終わった。
11月11日。やはりトイレットペーパーに血がついた。
もうこれは精密検査を受けるしかない。翌日先生のところに駆け込み大腸内視鏡検査の予約を取った。
そこからの日々は地獄のようだった。
調べても調べても自分の症状がなんの病気かなんて分からないのに、やれ内視鏡検査体験記だ便潜血検査は意味がないだのという記事を漁る。
若年の癌患者の闘病ブログを見る。更新が止まってる…。ああ、自分もこうなるかもしれないのか。割と真面目に思った。
そして検査1週間前、下剤生活が始まった…。