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レガシー業界を取り巻くDX課題③

こんにちは、タブレットPOSレジ、スマレジの大谷です。
前回は、レガシー業界を取り巻くDX課題②というタイトルでレガシー業界における中小企業に対しての予算面での課題について、中小企業向けの補助金が充実していることを記載させていただきました。(随分と時間が空いてしまいすいません。。)

しかしながら、中小企業における補助金を申請するノウハウがなかったり、複雑な申請資料の作成・準備に中小企業にはハードルがあることや、それを支援する仕組みがまだまだ不完全であることが課題としてある点を書かせて頂きました。また、その課題を解決するために、中小企業の補助金申請を支援する商工会・商工会議所や認定経営革新等支援機関とSaaS(IT)企業の共存、連携が必要であり、これが最適解だと現時点で考えている旨を書かせて頂きました。(もしくは認定経営革新等支援機関の認定基準をIT企業が認定を受けやすいような要項を設ける)

今回はレガシー業界における、「知識面」と「技術面」という課題から感じた事を書かせて頂きます。

レガシー業界を取り巻く「知識」・「技術」課題


あくまでも私の個人的な意見ですが、閉塞産業のため、他業界におけるフレッシュな情報が下部まで届かない、上流側に立つ企業や業界に根付くシステム会社でも他業界のIT関連・DX関連の情報理解が追い付いていない、もしくは、ビジネスとして儲かる方法を選択するため、オンプレ対応やスクラッチ開発などを優先し、そのため新しいテクノロジー(技術)による改革というのが起こりづらいのが、現状だと思います。

例えば、印象的だったのがクリーニング店を営んでいる社長さん達とお話をした際に、店舗をスタートしてからこれまで20数年やっているが、販促やマーケティングなどの手法を変えたことはほとんどない、とおっしゃっている方がいらっしゃいました。時代の流れと共に、クリーニングを行う機器の性能や品質が上がってはいるものの顧客とのコミュニケーション手法や、販促施策などに対して今までやってきたやり方を大きく変えてきてはいないと、はっきりおっしゃっていたことを覚えています。

一方で、なんとか新しいことにチャレンジしたい、なんとか業界的に暗いニュースを打破できるような施策を行いたいとおっしゃっていたことも確かでした。

変えたいけど、何をしたら良いのかわからない

何とか業界的に暗いニュースを打破したいと思ってはいるものの、何もできていないのが事実あります。
この背景にあるのが、「知識面」にあたる何をしたら良いのかわからない、何が良いのかわからない、ことにあるかと思います。

この背景にあるのは、業界の中での会合や組合などでその業界に関するニュースしか取り上げない、上流工程にいるものが業界外の情報の取得に積極的ではないことがあるのではないでしょうか。組合の議題で上がるのはその業界のことばかり。そのような閉塞環境で話題になるものしか知らない事業者が多いのが実情です。

聞く話によりますと、他業界のニュースやテクノロジーを横展開しようと試行錯誤している事業者もごくごくわずかなんではと推測します。

「技術面」にあたる課題としては、業界に携わるシステム会社も新しい競合や新しいテクノロジーが入ってこないので、システムアップデートや新規サービスの提供スピードが異常に遅いのが事実としてあるかと思います。
これをレガシー業界におけるシステム会社の癒着と私は表現します。

これは、ビジネスの面で考えると、別に儲かっているため、同じようにやるだけと思うことがあるのは当然の対応かと思いますが、これによって、その業界におけるDXが他業界と比べ遅れていっているのは言うまでもありません。

システムベンダー側はこれに気付いていると思いますが、縮小産業に対して新規投資を考えないのも理解はできます。縮小産業であるため全体のマーケット規模は小さくなるので、新しく費用をかけようと思わないのは当然のことです。
一方で、言うなれば、新しいベンダーが入ってこない限り、その業界におけるドラスティックな環境変化が起こるきっかけになりえない状況でもあるかと思います。これを、私はSaaSなどのクラウドサービスベンダーが入って改革を起こすべきだと思っております。

業界の常識は他業界の非常識

まさにそのまんまの言葉なんですが、○○業界の常識は他業界の非常識!

そのようにおっしゃっていたその業界の経営者さんがおりました。
時代が止まっている、むしろ逆行している、と。。。私の中で一瞬時が止まりました、気づいてはいるものの、なんで変化をしようとしないのか。

その背景にあるのは、上述に記載したように「何をしたらよいのかわからない」「関わるシステムベンダーの変化が遅い・オンプレやスクラッチ開発などを採用し、拡張性がない」ことがあると思ってます。。

成功の鍵はSaaS!!!APIが可能性を広げる!

このような業界におけるDXを起こすには、SaaSベンダーがその業界における有識者との共存が不可欠であると考えます。理由としては、オンプレやスクラッチ開発などを必要とせず、初期コストを下げながら、業務効率や売上向上を見込めるツールであり、ITリテラシーのない方でも利用できるようなUI・UXになっているためです。また、SaaSベンダーの中ではAPIを公開している企業もいるため、事業の成長に合わせてAPIを活用した拡張性があると言う点もポイントかと思います。

こういった、SaaSの良きメリットをレガシー業界における有識者・キーマンなる方に伝え、理解頂くことがレガシーな業界におけるDXの初めの第一歩です。(この点が新規参入だと、かなりハードルが高いものではありますが。。。)
特に、レガシー業界における社会は横の繋がりが多く、ファーストピンなる有識者との共存によって、一気に業界におけるIT化やDX化が進む可能性はあると思っています。

また、日本における99%が中小企業でもあり、その中小企業などを支援している商工会議所や地方自治体などとの連携がその流れを加速するものではあると思いますが、商工会議所などでは、固定の1社を得意にすることはできないため、アプローチする際にも工夫が必要であると考えます。

まずは、業界の有識者がどういった組織なのか、誰なのかを見極めアプローチをしていくことがレガシーな業界における革命の第一歩ではないのでしょうか。

私もその第1歩を切り開くべく奮闘していきたいと思います。

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