#020 第17回GEG Kurashiki Google Classroom フル活用〜ここまで使い切っていますか?〜で学んだこと
ICT教育における形成的評価とGoogle Classroomの活用
📃 基本情報
日時: 2024-02-23 21:30〜22:30
場所:GEG Kurashiki
講師:平野 優先生(岡山県立備前緑陽高校)
瀬田 幸一郎(岡山県立林野高校)
📝 概要
この講義では、ICT教育における形成的評価の重要性とGoogle Classroomの活用方法に焦点を当てています。講師はICTツールを補助的なものと位置づけ、授業デザインや形成的評価の重要性を強調しています。また、Google ClassroomやGoogleフォームを活用した評価効率化や学習管理の方法について具体的な提案がされています。教育における総括的評価と形成的評価の両方の重要性が強調され、クラスルームを活用した透明な指導と評価の確保が示唆されています。
🔖 知識要点
1. ICTツールを活用した教育の在り方と授業デザインの重要性
ICT教育の補助ツールとしての位置づけ
講師は、MeetやGoogle ClassroomなどのICTツールを補助的なものとして位置づけ、これらが教育の本質的な部分を成すものではないと考えている。
授業デザインの重要性
授業デザインに対する理解とその実践の必要性を強調し、ICTツールの使用よりも先に、どのような力を生徒につけさせたいかを考えるべきだと述べている。
形成的評価の導入
形成的評価の重要性を説明し、学習過程での途中途中の評価が、最終的な学習成果につながるとして、そのためのツールとしてGoogle ClassroomやGoogleフォームの利用を提案している。
評価のための評価を避ける
評価は教師の指導改善と生徒の学習改善につながるべきであり、形式的な評価や定期考査のみに依存することの問題点を指摘している。
ICTツールの適切な活用
ICTツールは授業の質を向上させるための手段であり、ツールありきで授業を構成するのではなく、授業の目的に応じて適切に選択・活用すべきであると述べている。
2. 教育における総括的評価と形成的評価の重要性、及びクラスルームを活用した指導と評価の透明性の確保
総括的評価と形成的評価
学期末や年度末の成績評価には、総括的評価と形成的評価が重要であり、学習目標や評価基準の共有を通じて、生徒自身が自分の成長を理解し、評価を受け入れるプロセスが強調されている。
クラスルームの活用
クラスルームは単なる配信ツールではなく、指導と評価のツールとしての活用が推奨されており、生徒と教員の間での情報共有や相互理解を深めるためのプラットフォームとして機能する。
評価の透明性
評価基準や成績の付け方に関して透明性を持たせることが重要であり、生徒が自分の成績について納得し、次へのステップにつなげるための情報提供が必要である。
教員のマインドセット
教員は評価を秘密にするのではなく、生徒に常に知らせるべきであり、生徒の学習意欲や自己成長を促すためには、教員のマインドセットの変革が求められる。
Classroomの具体的な活用方法
Classroomを用いて、授業の目標、流れ、評価基準を共有し、生徒の振り返りや相互の状況を知ることができる仕組みを作ることが、効果的な学習環境の構築に寄与する。
3. デジタルツールを活用した教育の効率化と学習管理
1年X組の設立
講師は1年X組を作り、授業準備をして投稿再利用できるシステムを構築している。
複数クラスへの同時予約投稿
課題やテスト範囲の連絡などを複数クラスに一度に投稿できる便利な機能を紹介。
手書きの課題のデジタル化
手書きのノートや課題を画像やPDFで提出させる方法を提案し、クラスルームでの管理を容易にする。
ファイル名の統一と整理
提出されるファイルの名前付けルールを設定し、整理を促すことで管理を効率化。
Classroomでの評価効率化
Classroomの評価画面を利用して、提出された課題の点検と評価を迅速に行う方法を紹介。
4. ルーブリックとGoogle Classroomを活用した形成的評価の重要性とその実践方法
ルーブリックの重要性
ルーブリックは学習者に対して具体的なフィードバックを提供し、学習者が自身の学習行動を改善するための指針を与える重要なツールである。
形成的評価
ルーブリックを使用することで、形成的評価を効果的に行うことができ、学習者の成長過程を支援する。
総括的評価への依存
総括的評価に過度に依存することの問題点として、学習者が小さな評価の変動に対して過敏になる可能性がある。
Classroomの活用
Google Classroomを利用することで、成績の集約やダウンロード、さらには相互評価や質問機能を通じた学習者間のコミュニケーションが容易になる。
Googleフォームの成績インポート
Googleフォームを使用して作成したテストの成績をClassroomに直接インポートすることで、評価プロセスを効率化できる。