スピードボートについて
東南アジアの島々へ移動する時は、フェリーかスピードボートを使う。
フェリーっていうと車ごと運ぶ貨物船みたいなイメージがあって、実際そうゆう意味のフェリーも存在するのだけれど、例えばタイで「○○島へフェリーで行く」という場合、大型旅客船を意味する事が多い、と思う。。
フェリーはスピードボートに比べて揺れない(船酔いしにくい)し、安いし、安全ってイメージがある。もちろん移動時間は余計にかかるけれど、せいぜいプラス30分とかその程度。なので僕としてはフェリーという選択肢がある場合はフェリーを選ぶようにしている。
ところが行き先の島がマイナーになっていくと、移動手段がスピードボート一択というシチュエーションが結構あるんだ。今回行ってきたリペ島もそれ。どうやらマレーシア経由で向かえばフェリーという選択肢もあったっぽいのだけれど、僕はクラビ県のランタ島から向かったので、スピードボート一択だった。
今まで何度かスピードボートを利用したけれど、波が高い時に乗ってしまうと地獄だ。本当に地獄だ。3時間くらいずっとジェットコースター状態っていう時もある。天気が良いとか悪いとかはあまり関係がない。その海流が現時点で荒れているかどうかで、スピードボートの移動は天国にも地獄にもなる。
まず地獄モードに入った場合、絶対に寝る事は出来ない。とんでもなく揺れるので、マジでなにかに掴まって体を固定していないと、どこかに頭をぶつけたり、最悪脊椎を痛める。
検索してみたらそのスピードボートの揺れで半身不随になってしまった人もいるみたい。運が悪いと本当にそのくらい揺れるのだ。僕が見たページだと「糞馬鹿な運転手がわざと波に向かって船の頭を向けて、遊んでいた」と書いてあったのだけれど、わざとかどうかは微妙な所だと思う。なぜなら波に当たる瞬間にエンジンパワーを落としても(通常そうする)、落ちる時は落ちるから。もうこれはタイ人ドライバーが糞とかそうゆう問題じゃなくて、スピードボートに乗るって事はそうゆうリスクが必ず付いてくるって事だと思うんだ。
その揺れを説明するならば、揺れる、というか、漫画みたいに波を飛び越える。そんで水面に着地したときに大きく揺れる。ジェットコースターで落ちる瞬間のフワっとした感じがして、ズドンと着水。これが5秒感覚で繰り返されるのだ。これを3時間。運が良ければ途中から波が穏やかになる時もある。
もちろん出発から到着までずっと波が穏やかな時もあって、そうゆう場合はずっと寝ててもOK。この辺は本当に運としか言いようがない。
僕個人としては、天国モード地獄モード、どっちに当たったにせよ、「そうゆうの」を楽しめる人がスピードボートに乗るべきだと思うんだ。そうじゃなければ黙ってフェリーに乗っておけと思う。そうじゃなければわざわざ世界の果てにあるような離島を観光先に選ぶなとも思う。
ちなみに今回僕がリペ島に行った時、帰り道が超地獄モードだったんだけど、途中でクジラが見られたよ。運転手の人がわざわざボートを止めてくれて、「ヘイみんな見てみろよ、クジラだぜ」って教えてくれたの。こんな感じでノリが良いというか、サービス精神があるタイのスピードボート、いかがでしょうか。