さらば初任校!20.04.03
新年度が明け、初の週末。
世間がコロナに掻き乱されている今。
僕は今Mステを見ながら、珍しく一人晩酌をし、ぼんやりとこの4年間を振り返っている。
自分の異動が告げられてすぐ、残念なことに担任していた子達との時間を一気に奪われてしまった。
久々の再会がまさかの卒業式だった。
何をするべきか、何を残すべきか、何を伝えるべきか、思考の整理が難しい。
結局当日まで何を話すかは固まらず、通勤のバスに揺られながらプレ最後のホームルームを何度も繰り返した。
呆気なく卒業式が終わり、そしてついにホームルームの時。
涙を堪えながら、思い思いを語り、この1年の総括をしていると、自分よりも保護者の方が泣かれていて、危なかった。
残酷にも卒業の余韻を子供たちと浸ることは出来ず、お見送りへ。全てコロナのせいだ。
一通り最後の挨拶を済ませ、遠く小さくなっていく車の姿に、この学校での生活の終わりを感じたのであった。
最終出勤日までは、引き継ぎ資料はほぼ完成していたので、荷物の整理と勉強、そしてこれまでの夢にまで見た世界の歩みを思い返した。
これまでに生徒や保護者から頂いたメッセージの全てを読み返し、改めて感謝の気持ちが震え上がってきた。
授業においては、大きな道を歩くかのように自由で、何もかもの裁量が委ねられていて、簡単に工夫をこらせるのがものすごくやりがいを感じた。
神の祐があったのか、志揺らぐことなく、この4年は妥協なく、やれることをひたすらこなしてきた。
そのおかげで、何度か選ばれる経験も出来た。
自分のこれまでの努力が太く結ばれる、そんな成果を味わうことが出来た。
それでも上手くいかないこと、苦しいこと、辛いことの方が多かった。けれども全力で向き合い、時には戦った。
また教員になる直前に、ボランティア先で知り合った方からの言葉も大きな支えとなった。
「子供がいるからお前の仕事がある。これから成長すると思うが偉そうにはなるな。」
「子供には子供のペースがある、そこを見失っちゃダメだよ。」
お二方は忘れてしまっているかもしれないが、自分の心には深く刻まれ、いつも助けてくれた言葉だ。
初任校に赴任することが決まった時、まさか介護等体験やボランティアでお世話になった先生といきなりご一緒できるなんて夢にも思っていなかった。
そして、ラストイヤーにはその先生とタッグを組んで、沢山のことを教わって、自信となる1年を過ごすことが出来た。
そして、次の担任への引き継ぎには、その先生から教わった言葉が何度も登場した。
やっぱり僕は人に恵まれて、今の自分がいるんだと実感できたエピソード。
子供たちもそうだし、保護者もそう。
僕の大好きなケツメイシの「出会いは成長の種」という曲には、最後にこんな一節がある。
君と出会い あなたと出会い
君に学び あなたには学びを
僕は君から あなたから貰って育って
今の僕がいる
これがすべて。
4年間、色んな生徒と保護者と先生と出会ってきた。
その環境で間違いなく成長することが出来た。おそらく僕からの子供たちへのプラスの影響より、大きい。複雑な気持ちだけど。
とにかく思うのは
「感謝」
この一言に尽きる。
4月からは新たな環境で、見通しがもてないまま何とか3日を無事に過ごすことが出来た。
ここでの出会いも大切に、いい面いい面を吸収して、また色んな人に育てられたいと思う。
ミスチルの櫻井さんも言っている。
「望んでいればいつまでも成長期」
信じたい。
離任式がないということなので、思いの丈をまとまりなく残すことにした。
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