経営コンサルタントという仕事
最近、経営コンサルタントを名乗る方が支援先に出入りし、(私に言わせれば)勝手なことを吹聴して(私に言わせれば)現場を混乱させています。
そこで今回は「経営コンサルタント」について書いてみようと思います。
・無資格で出来る経営コンサルタント
経営コンサルタントは許認可業種ではないためMBAや中小企業診断士などを持ってなくても経営コンサルタントを名乗ることができます。
「オシャレで恰好いい」というプラスイメージと「何か怪しい」というマイナスイメージが入り乱れている職業ではないでしょうか。
(一世を風靡した経営コンサルタント”ショーンK”がステレオタイプのイメージというのは流石に古過ぎる?)
・AIで代替できない仕事
2015年に日本の労働人口の49%がAIやロボットで代替が可能になるというデータがオックスフォード大学と野村総研から発表されました。約半数の人の仕事がAIやロボットに奪われる、という当時の予測は大きな話題となりました。https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf
この仕訳の中で経営コンサルタント業はAIでは代用できない仕事に分類されたことにより、これを機に中小企業診断士の人気が一段と高まった感があります。(実際、私が診断士取得を目指したのもこの影響が多分にあります)
このAIに取って代わることができないという不確実性や多様性が経営コンサルタント業のミソであり、そのため何が正しいのか、正しくないのか?の判断がつきにくく、逆に言えば何を言っても一定程度は正しい、とも言えることになります。
ただ一つしかない正解に向かって、ただ一つしかないアプローチを示す仕事ではないところが、経営コンサルタント業の面白いところです。
・アップデートされてないコンサル先生
なので同じ勉強をしてきた中小企業診断士同士でさえも考え方が違うことは珍しくありませんが、これが診断士以外の民間コンサルタントになるとさらにクセが強い人が多くなる印象です(能力の高低を言ってる訳ではありません)。
また、消費者の行動が変容し、マーケティングの不確実性がますます高まっているにも拘らず、過去の成功体験や成功事例、または何かの本で読んだ知識をもとに自信満々に、そして断定的に話すコンサルタントが少なからずいます(特に高齢のコンサル先生に多い)。
・最後に自戒も込めて
そして私はそうしたコンサルタントに辟易します。
「それは間違ってはないかもしれないが、なぜそれを唯一絶対のように言い切るの? てか、そもそもなんでそんなに高慢なの?」
クライアントも直接言いはしませんが、心ではそう思っていることでしょう。
今回の事例を通じ、自分も独善的で視野が狭くなっていないか、「人の振り見て我が振りを直したい」と思います。