支援機関の相談員に必要な資質とは?
公的支援機関の窓口相談員を長くしていると色んな悩みを持った方がご相談に来られます。
「始めての創業で何をしたらよいのか分からない」「大きな設備投資をしたい」「売上が上がらずに借入の返済が厳しい...」
いずれも相談者は不安いっぱいで相談に来られます。そのような相談者に対応する窓口相談員に求められるスキルとは何なのか?
おそらく多くの方が経営に関する知識や経験と答えるのかも知れません。
もちろん、それらは大事です。大事なのですが、それよりももっと大事な事があります。
それは事業者に寄り添う気持ちです。これは絶対に自信をもって言えます。
窓口相談員の中には、相談者の質問にその場で答えなければいけないと考え、または早く相談を終わらせたいと思って、適当にその場を取り繕うだけのことを言う相談員は意外に多いです。
また、今から新しいチャレンジをしようとワクワクしてくる相談者に対して、できない理由を正論で並べ立てて、頭ごなしにダメ出しする、上から目線で説教したがりの偉そうな相談員も少なからずいます。
あなたのお近くの公的支援機関の相談員はどうですか?
窓口相談においては、多くの相談者は恐々と来られます。なのでまずは安心してもらうことや、相談者との間でラポール(共感)を築くことがとても大切です。
極端に言えば知識や経験などなくても、事業者に寄り添う気持ちがあるのなら事業者の話を丁寧にしっかりと聞いてあげ、分からないことがあれば
しっかりと調べてから後日回答してあげればそれで十分なのです。
その方がその場で適当なことを言うよりも100倍素晴らしい対応だと思います。
これから経営相談をされようとする方にお伝えしたいこと。
それは
「どこに」相談するかではなく「誰に」相談するか
がということです。
それによって相談がモヤモヤした気持ちのままで終わるのか、すっきり解決するか、が決まります。
そういう意味ではいろいろな支援機関をまわってみるのが良いかも知れません。
親身に相談に乗ってくれる相談員はきっといます。相談内容が十人十色なら相談員も十人十色です。
色んな支援機関に相談されてみてください。
また同じ支援機関でも別の相談員に相談してみてください。
きっと親身に相談にのってくれる相談員が見つかる筈ですから。