デザインはまず、「っぽい」ものを作ることから始める
「このアプリのデザイン、なんか違うなー」「このサイトのデザイン、なんか微妙だなー」と思っている時、なぜそう思っているのか考えたことはありますか?
私は一人のデザイナーとして、いろいろなデザインを見て観察していくと、ある気づきがあります。
それは、デザインは「っぽい」ものを作るのが大事だということです。
「っぽい」ものと「っぽくない」もの
「っぽい」デザインというのは、どこかで見たことがあるような、世の中にすでにあるようなビジュアルで、皆が受け入れやすい状態のものを指します。
名刺デザインは、名刺っぽい。チラシデザインは、チラシっぽい。アプリデザインは、アプリっぽい。当たり前のような話ですが、特にデザインの初心者や、独学でデザインを勉強している人のやりがちなことで、名刺っぽくない名刺デザインを作って、違和感のあるデザインになってしまいます。
他人のデザインをパクることを推奨するわけではないですが、あまりにも斬新で奇抜なデザインは、なかなかユーザーに受け入れられないです。
逆の視点からいうと、「っぽくない」ものは、微妙なデザインになってしまいます。
「このアプリのデザイン、なんか違うなー」「このサイトのデザイン、なんか微妙だなー」と、その理由はうまく説明できませんが、あまり見たことのない、受け入れにくいビジュアルは、何かしら「っぽくない」状態になっています。
まずは「っぽい」ものを作る
ではどうすれば「っぽい」ものを作れるのか。
大量にデザインを見ていくと、自ずと「っぽい」ものが頭の中に刻まれています。頭の中に「っぽい」ものに対してイメージが出来上がったら、それに合わせてデザインを作成・調整していきます。
もしくは、ネット上にある無料デザインテンプレートなどを参考にして作成することもお勧めです。
「っぽくない」ものを「っぽい」ものになるまで調整
どうしても出来上がったものが「っぽくない」となってしまう場合、「っぽい」ものになるまで調整します。
配色、フォント、レイアウト、余白など、これらの要素が何一つうまくできていないと、全体的に違和感のあるデザインになってしまいます。
そこはある程度の知識や経験が必要になるかもしれません。
「っぽい」ものをさらに独自性を加えてブラッシュアップ
「っぽい」ものが出来上がると、やっとベースができて、最低ラインに立つことができます。
「っぽい」ものはあくまでも、「世の中にすでにあるもの」「ありきたりなもの」なので、そこからさらに一工夫が必要です。
デザインのコンセプト、世界観に合わせてビジュアルを調整していきます。独自なものを取り入れて、こだわりを持ってさらにブラッシュアップしていきます。
最後に
デザインはまず、「っぽい」ものを作ります。そこから始めるので「っぽくないもの」になっていないか、常に意識して作ることが大事だと思います。
「っぽい」ものの土台がないと、次の段階でいくらブラッシュアップしてもなかなか難しいのではないかと思います。