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2019年12月03日 03:47 続・主体の本源

続・主体の本源

真「矛盾律の思考は、現象の世界にバインドされた一種の錯覚視システムであることが、上で述べられたね! スローガンは『推論を殺戮して墓場に埋めろ!』でいいのかな?」
あずさ「あらあら~男らしいわ~」
春香「これを知っていると、現象の世界に人生を丸ごと絡め取られる事態を少なくできますよ!(ドヤァ」
雪歩「うう……また春香ちゃんが仮想の観客さんと対話してます……怖いですぅ」
春香「大事なイメトレですよ! イメトレ!! まあ、矛盾律の思考の枠組みごとを観察できる、芸術家と科学者の才能を両方とも持った人でなければ、難しい観察になりますよね?」
響「自分は毎日、朝起きたら、体操みたいな感じでやってるぞ。心身ともにシャッキリ目覚めることができるな! 自分が入る棺桶の中を死ぬまで歩き回ってるような退屈な生活とも、シタリ顔のおじさんおばさんの人生振り返りとも無縁だゾ! 世界はいつだって完璧さー! 観察のコツ? エイってやるんだゾ」
やよい「難しいですぅ~」
貴音「響、それだけでは猶、不充分なのです」
響「ふぇ~? そうなの? 普段は気付かない、矛盾律主体の階層の認識を越えて、深みへ入って行くと、芸術的主体に繋がれるだろ。その時、本来の人間の生き方ができるようになるって、そういう事じゃないのか?」
貴音「確かに、それでも及第ではあるでしょう。快活な響には、毎日体操してから、外に繰り出すというのも、よいかもしれません。ですが、おかしいと思われませんか? 芸術的主体が本来の主体であるなら、なぜ我々は、そこへ繋がるのに体操の手続をしなければならないのでしょう? なぜ本来の主体は矛盾律主体によって邪魔をされているのでしょう?」
響「あっ……そう言えばそうだゾ! 自分(に)、あきれかえるゾ!」
千早「……(私は、主体の深みに入る事なら誰にも負けないわ。深さでは誰にも入れない階層に入る訓練をしてきたのよ。膨大な労力を訓練に費やしたといってもいいわ。それがおかしいですって? 聞き捨てならないわね。怖ろしいわ。)」
貴音「相対的低位階層特有の推論によって、表象を連鎖させる思考は、『生か死か』の制約を頂点とする、定型的で有限な二分法の表象を産生し、それらの表象は有限ゆえに、あたかも一箇所にプールされています。かじゅあるな言い方では、記憶と言われる物でしょうか。いわば、表象の世界とは有限で、人間はこの有限な階層に囚われて、比較・嫉妬・正邪等々に、苦しみ続けて生きるのです。相対的低位帯域での最も大きな囚われとは、矛盾律思考の枠組みだと言えるでしょう」
春香「だからさ、その枠組みを観察すれば、唯一で絶対で全世界だと思っていた法則の縛りから、脱けれるわけだよね?」
貴音「春香、【本当に脱けられていますか?】」
春香「ええ……?(困惑)」
貴音「卑俗な言い方をすれば、囚われからの脱出とは、価値の軸が新しいものになるということなのです。『高いもの(低い)・深いもの(浅い)・優れたもの(劣った)・生けるもの(死)』などの軸は、既にそこには無いのです。代わりにある軸は、『本質的なもの』の軸であり、これを軸とした世界は、かつての軸と交わることはないのです」
真美「おぉ~、何と!(←わかってない)」
亜美「何かカッチョイー!(←わかってない)」
貴音「喩え話をしましょう。わたくし達は人間ですが、実はアニメの登場人物で、単に画面に投影されているだけだと、仮定してみるのです。すると、わたくし達の本質は何でしょうか?」
雪歩「えっと……映像だから……。光?」
貴音「雪歩、お見事です」
真「つまり、その設定では、ボク達は人間じゃなく光だから、人間の生き方では間違ってる事になる? 光っぽいトレーニングをしなきゃいけないんだね?」
貴音「真。真、真らしい、堅実な答えです。それでよいかと」
千早「どういうことなの?」
貴音「矛盾律思考を観察し、そこから脱却できた主体も、思考の細部には旧世界の現象の配列が沁み込んでおり、旧世界の法則に染められてしまっているのです。わたくし達は、自身が光だと知ってなお、人間だと思いがちですし、動きがちなのです。無理もありません。その世界しか知っていなかったのですから。旧世界特有の推論形態の結果としての、表象の配列の群れ、つまり記憶、その中を動く動き方しか知らず、『価値(無価値)』の軸しか知らないのです。光なのになぜ人間の思考と動きをするのでしょう? 旧世界を脱出したのならば……」
貴音・貴音「「速やかに、光の世界の法則に移行するべき」」
皆「貴音(四条さん)が、二人!!?」
貴音・貴音「「フッ、こういう事も当たり前だと思えなければなりませんよ?」」
美希(貴音)「正体はミキなの~」
貴音(美希)「わたくしです」
あずさ「あらあら~。美希ちゃん~」
やよい「ふたりとも、すごいです~!」
亜美・真美「「あまみです!」」
千早「これが……新しい世界の……。『価値』の『軸』だというのッ!?」
春香「ちょ……千早ちゃん? 何か皮膚がボロボロ取れてるゥ~~ッ! 中からガチムチのCHIHAYAぁーーAHHHHHH!?? そして私もッ! 新しい設定にッ! 『なじむ』ぞっ! これがッ! 『弓と矢』の力ッ!!」
真「へへっ! やーりぃ!(ムキキィ」
亜美「な……MAKOTOがOTOKOに!?」
真美「まこちんは昔から男だっただろ! いい加減にしろ!(錯乱)」
我那覇くん「ヘイ、分かったぜ……。『新世界』では主体のルールが変わる……。自分は明日から、朝起きたらすぐ、海にダイブする! 俺は体操をやめるゾ!」
貴音「響、明晰です」
美希「響なら当然かなって思うな!」
ハルカス「露骨な響age来ちゃったよwwwwwこいつはwwwwwww」
CHIHAYA「やれやれ……【本質世界では、表象の配列の旧法則が無効化される……高低も美醜も優劣も生死も過去未来もッ! 同じ一つの表象に過ぎないッ!】……。そう言いたいのかッ!? 貴音、美希ッ!!」
春香「あ、はい、そうですね……(呆れ)」
美希「表象の配列自体も記憶ってコトなの」
貴音「本質世界では配列は異なります。どういった配列か……、そもそも配列とは何か……、各人で探索してみるのが、乙というものはないでしょうか」
真美「What's the hell...! Beware of the old idoras...」
亜美「古いidolはポイーで」
雪歩「本質世界の法則はAgapeですっ」
響「雪歩ってたまにユタみたいな物言いになるよね」
貴音「そうした役処ではあるかと」
伊織「これ以上読んでも無駄よ! もう続かないんだから! 次は私の出番があるなんて思わないでよね! フン!!」
春香「終わりですよ! 終わり!!」

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