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老人ホームって何?

老人ホームっていう言葉を聞いたことが無いって人は少ないと思いますが、老人ホームを正確に語ることが出来る人は、案外少ないような気がします。

老人ホームって「老人が住む施設のことじゃないの?」と思われた方、大正解です!
でも、それだけだと完全な答えになったいないので、解説したいと思います。

そもそも「老人が住む施設」という言葉の定義の中で、「老人」に関しても、「住む」に関しても「施設」に関しても定義が割とあいまいです。

老人という定義について

介護保険法上では65歳以上を1号被保険者として扱っています。
なので原則的な考え方で言えば、老人ホームは65歳以上を対象としています。
ですが、老人ホームは最も若ければ40歳でも入居もしくは入所できます。もはや老人の定義が有って無いようなものです。40歳から介護保険の被保険者に強制的にされますが、40歳以上で特定の疾患に罹患した場合は介護保険が利用できます。

住むということについて

割と誤解されていることですが、後述する介護保険適用の施設にずっと永住できると思っておられる方が多いですが、意外とそうでもありません。

もちろん原則的にはいずれの施設も条件が合えば亡くなられるまで住める、つまり終の棲家として住むことが出来ます。

では、どういう方は永住できないかと言いますと、長期入院される方です。それぞれの施設によって対処せざるを得ない期間に違いはありますが、2~3か月の入院期間で元に戻れないことがあり得ます。

なので、どの施設に入所するとしてもどの程度の入院期間で戻れなくなるのかは入所前に確認しておく必要が必ずあります。

別の記事でも書きましたがショートステイも原則、期間を区切って利用する施設ですが、30日以上の長期利用できるケースもありますので、「住む」と言っても差支えないかと思います。

施設について

さて、最後に「施設」について簡単に解説したいと思います。
しかし、老人ホームの種類と形態、長所と短所を文字だけで表記するのはなかなか複雑です。

大まかに言えば・・・

  • 定額制の施設

  • 課金制の施設

  • 公的性質の施設

  • 民間的性質の施設

の大きく4つに分けられます。それぞれ重なり合っていますので4つに切り分けられるわけではありません。

ものすごく雑な説明になるかもしれませんが、やはり公的性質をもった施設かつ定額制の施設は費用が安く済む可能性は高いです。いわゆる特養(介護老人福祉施設)や老健(介護老人保健施設)、で料金も定額制でおむつ代等も利用料に含まれています。ショートステイもおむつ代込みです。上記の施設以外はおむつ代は原則自費対応です。特養、老健、ショートステイは水道代、光熱費も、リネン代もかかりません。

その対極が、民間の課金制施設である「サービス付き高齢者向け住宅」や「住宅型有料老人ホーム」です。生活保護受給者も対象にしている施設も多いので一概に高額になるというわけではありません。ですが、この二つはシステム的には普通の高齢者マンションと考え方は同じです。

ヘルパーに来てもらって(実際にはヘルパーは常駐しているところがほとんど)24時間の生活を支えていますが、建前上は外からヘルパーが家に訪問するということになっています。そして、ヘルパーを使えば使うほど介護保険の点数(単位)を上積みしていきます。利用料も積みあがっていく仕組みです。オムツ代、光熱費等も全額自費負担です。

民間で定額制の施設が「介護付き有料老人ホーム」(特定入居者生活介護)や「グループホーム」(認知症対応型共同生活介護)です。介護度によって料金が定額固定されているのである意味では安心です。やはりオムツ代、光熱費等は全額自己負担です。

注意してくださいね!

一番紛らわしいのが「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」(以下サ高住)違いです。

自治体の認可が無ければ建てられない「介護付き有料老人ホーム」と違って「住宅型有料老人ホーム」と「サ高住」は比較的に建てやすいので、都市部を中心に増加し続けています。あと十数年は増えるのではないでしょうか。

「自立型有料老人ホーム」というものもありますが、数が少ないのと対象者が少ないのでここでは説明を割愛します。

今後「住宅型有料老人ホーム」「サ高住」は倒産したりM&Aで運営会社が変わるというところが多数出てきますので、入所の際にはある程度見極めが必要となるかと思います。

実際には特養、老健、介護付き有料老人ホームですらM&Aの対象になっているので、絶対安心とは言えない時代です。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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よろしくお願いいたします。

ややこしいですが、親を老人ホーム入所を検討する場合、自分の親に合った老人ホームを時間をかけて検討してあげてください。
後で後悔しないで済むように!





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