医療介護業界のIT化の遅れについて
今日は医療介護業界のITレベル、リテラシーの低さについて書きたいと思います。
最近はパソコン苦手なケアマネはほとんど見かけなくなりましたが、2001年の介護保険が始まった当初はケアマネがほとんど40代以降の看護師出身の方でしたから、今とは比較にならないほどパソコンの操作レベルは悲惨な状態でした。
でもまだまだこの業界はITに関して遅れていると思います。
紙媒体でのやり取りがベースで、いまだにファックスや郵送で書類をやり取りしています。
トップの考え方にかなり影響を受けますが現場では年配の方を中心に今でもIT化に抵抗があるところは多いかと思います。
この業界は未だに時代遅れのやり取りがメインな気がします。
そもそもケアプランを作成するソフトや国保連(国民健康保険連合会)といって介護保険請求と取りまとめるところとのやり取りとするソフトも事業所によって、全然違います。何十種類とソフトがあって事業所間でお互いに連携しあっていないためオンラインでやり取りをしているところが少ないのが現状です。
毎月各事業所に提供表と言う書類をケアマネは送るのですが未だに郵送とかFAXがメインです。
ソフトが違ってもオンラインで繋がれるようにすればいちいち紙に印刷して、郵送したり、FAXしたりする必要は無くなるはずです。
個人情報保護の観点を強調するからか非常に効率が悪いです。
既に法律では紙媒体で文書を保管する必要はありません。なので全てペーパーレスにすれば良いのにこの業界は本当に紙を大量に使用します。
私が医療法人で統括部長として働いた際にSLACKを活用し始めようとしましたが、一部、上から下からかなり反対されました。
使い始めると便利だということで徐々に浸透しましたが、コミュニケーションツール一つ使うだけでも抵抗があります。
いまだに社内の連絡はメール、電話、FAXです。
Dropboxやgoogledriveなどのクラウドストレージの存在すら知らない方がまだまだいます。
「画像ファイルが重くてメールで送れないからファックスで送っといたから!」などと電話連絡されたこともあります。結局ファックスでは全くなんの画像がさっぱりわからなくなっているのです…。
画像荒くて見れない状況を伝えるためにまた電話をする。担当者が不在だからかけ直させると言われる…こういう馬鹿げたやり取りが結構日常的になされています。
最近はようやく施設でもスマホやタブレット、デスクトップパソコンを使用して記録して、レセプト業務までワンストップで出来る仕組みを取り入れている所も増えてきたかと思います。
技術的には10年以上前から余裕で出来ていたはずです。
また、法人にもよるでしょうが、未だに会議が多いところもあります。
私から言わせればほとんどか全ての会議は無駄です。そもそも会議では無く報告会になっている会議すらあります。
そんなものは発信者が部署代表者のパソコンやスマホにチャットでいっせいに伝えれば済むはずです。集まるために移動時間や待たされる時間をかけるのは勿体ないし、そのことでモチベーションを下げられるだけです。みんな現場で忙しいのです。
どうしても会議が必要なら最小人数でやるべきだし、ほとんどのことは文章でも出来ます。リアルタイムで必要な人達が集まった方が良いことももちろんありますが、根回ししとけばそれも最短時間で可能です。オンライン会議も可能です。
IT化と労働生産性は明らかに比例するのは事実です。
大昔で言えば、手縫いと機械織り程の違いです。
働く人のITへの知識や意識が違うためになかなか思うように行かないのは事実ですが使って便利さを感じれば少しずつ変わります。
仕組み作りと少しずつ習慣化させることで変わるはずです。
時代遅れなやり方ではなく取り入れるべきものはさっさと取り入れて、最も大切な事に注力するべきだと思います。
今回は私が以前いた法人に対する愚痴が半分以上入っている気がします。
医療介護関係で働かれている方のコメントが頂ければ幸いです。
「そんなことないよ。うちはこんな感じで凄いIT化してますよ!」っていう話も聞いてみたいです。
これだけIT化が叫ばれていても、医療介護の世界の意識は相当遅れています。まぁ、あと5~10年すれば変わってくるのでしょう。
ということで
今回の記事が少しでも役に立ったと思われましたら「スキもしくは「フォロー」をぽちっと押して頂ければ非常に励みになります。
結論として、ボヤいても何も変わらないので自分でできる範囲のことを発信していくしかないということかと思います。