認知症の方がした契約は取り消せるか？

皆さんこんにちは。

リベ大 　オフィスに最近頻繁に出入りしているのですが、そこで知り合ったある女性からこんな質問を頂きました。

「一つ、質問させていただいてよろしいですか？
〇〇チャットで書き込みがあったのですが、認知症のお母様が通販で買物をしまくって、クーリングオフをできないものもあり、経済的に困難な状態になっているそうです。
そのような場合の対策方法はなにかあるでしょうか？」

とのことでした。

結論的には結構厳しいケースが多いと思います。

正直言いまして、介護の相談の範疇を超えてしまって専門分野ではないのですが、全国に法テラスという低額で法律相談に乗ってくれるサイト、事務所があります。そちらをお勧めしました。

今後の対策としては後見人を急いでつけることも有効かと思います。
被後見人になれば、その方がした契約行為は基本的に無効となります。

あとは各自治体の消費者生活センターなどに相談するというのも一つの手です。（参考に横浜市消費生活総合センターのサイトを添付しておきます）

この方の詳細がわかりませんが、認知症とは言え本人が納得して購入、契約をしてしまったものを白紙にすることが困難なケースも多々あります。

売る側からすれば「認知症とは知らなかった」というケースもあるでしょうから、すべてをキャンセルできるという風には法律でもできません。

認知症ということが明らかに分かっていたのにも関わらず、高額な商品を販売したり、契約させたりすることもあり得るので本当に怖いですよね。

購入や契約日から8日以内であれば、普通にクーリングオフをすることも法的に可能だと思いますが、おそらく発見が遅れてしまうケースが多いでしょうから、クーリングオフできないことの方が多い気がします。

通販会社に個別に相談して、良心的な通販会社であればある程度は返品、返金対応もしてくれるかもしれないといったところかと思います。

こういうケースは全国で起きてますよね。お盆で帰省したら、なんか母親がやたらと買い物をしてる…とかってあるんじゃないかと思います。

ですから親とはある程度定期的にコミュニケーションを取っておくことをお勧めします。

高齢者の体力、気力、精神力、理解力は想像以上に一気に低下します。
極端な話、1週間の入院でもびっくりするようなケースもあり得ます。
歩くことができて、日常の生活をすべて自立して行えていた方が寝たきりで中度の認知症になることも十分あり得ます。

ストレスで一気に認知症になるケースもありますし、アルツハイマー型認知症の場合、なんの前触れもなく一気に認知症が進むこともあります。

お盆帰省できた方も、コロナなどの理由でできなかった方もいるかと思います。いずれにせよ親をできる限りは大切にしたいですよね。

少なくとも今私たちが生きて、何とか生活できていることの多くに親は影響を与えてくれています。毒親に育てられた方であっても、全く感謝することが一切ないということはないですよね。命を与えてくれたのですから。

認知症であれ、体力低下であれ、やっぱり早期発見、早期予防、早期対応が一番理想的です。

自分も親とは週2回程度、何らかの方法で会ったり連絡を取るようにしています。

ということで、今回の記事が少しでもお役に立てたなら幸いです。
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その人の性格と認知症のタイプによってはストレスを物欲（物を購入すること）で満たそうとするケースが一定数いるようです。自分の親や大切な方がそういうケースになることもありうるので、なるべくマメに見守ってあげましょう！