90年代ダンスビートで切ないクイア・ラブを唄うRomy【2023年 私的ベストアルバム10位】
RomyのMid Airが2023年私的ベストアルバムの10位です。
Mid AirというとBlue Nileのロイ・ブキャナンのソロ作を想起する私はオッサンでしょうか・・ハイそうです。
The XXのRomyのソロデビュー作は、リードシングルのLoveherの磁力がそれほど強くなくて危うくスルーするところでした。
年間ベストを選出するにあたり一応聞いてみたところ、これが聞いててとても気持ちいい。スチュワート・プライスがプロデューサーとして絡んでいることも、その一因のようです。マドンナのRay of Lightを挙げるまでもなく、90年代にはこんな音が溢れていたんですよね。
TheXXやそのメンバーのソロ作がピンとこなかった自分にとって、これはとても意外でした。
Romyちゃんはフジロックでも来日したんですが、レッドマーキーの深夜まで滞在する体力がなく、スルーしてしまったことが悔やまれます。
Romyちゃんのリードシングルは Loveherという、正面切ってクイア・ラブを唄った曲なんですが、オーディエンスを限定する可能性もあるのに敢えて性的指向をオープンにするのって凄くないですか? トロイ・シバンもそうなんですが、この辺の感覚は今ドキのアーティストという感じがします。
このアルバム、30分台で終わってしまうのがなんとも残念です。ピンクパンサレスちゃんのアルバムもそうですが、気持ち良すぎて、ずっと続いて欲しいと思ってしまいます。
また、このエンジェリックボイス、Everthing But The Girlのトレイシー・ソーンぽくないですか?