創作志望者が必ず読むべき必読書、虚数の情緒
創作に関わる人が必ずといっても良いほどに読まないといけない本を一冊紹介します。
今回紹介する本は、虚数の情緒です。
内容を物凄く簡潔に纏めると「数学が理解できないと、人生は大変だよ」というものです。
例えば小説を書く上で必要な技術に、物語を構成する、構成力というものがあります。
この物語を構成する能力が、数学的思考力に大きく影響するのです。
物語を作るのは、閃きとか発想も大事ですが、所詮それはただのとっかかりに過ぎません。
小説を書く、という作業は完璧に動くパソコンを一つ一つの部品から手作業で作るのと全く変わりません。
そしてそういう力がある人と無い人では、創作する上で、根本から何かがずれていってしまうんです。
その作業をする上で求められる能力が、数学的思考力なんです。
なので小説家とか物語を作る人は、最低でも義務教育レベル、中学3年生までの算数と数学を完璧に理解して、問題がキチンと解けるような人でいないと、書き続けるのは難しいです。
私もそれに気が付いて、今更ながらに数学の勉強を毎日して、頭を鍛えています。
高校レベルの数学、微分積分を完璧にマスターしろ、とか、ティラー展開を理解しろ、とか、素数を数えろ、とか、そういう話ではありません。
せいぜい中学レベルの√とか因数分解等がキチンと理解できて、問題がちゃんと解けるレベルの教養レベルの数学能力があればいいんです。
それは、そこまで高いハードルではないはずです。
この虚数の情緒という本は、数学の大切さ、を教えてくれる名書です。
とても分厚く、凶器としても使えるぐらいの固さと文量ではありますが、創作に携わる人間は、絶対に一読するべき内容が数多く書かれています。
ちなみに本書は中学生向けに書かれた本なのですが、どう考えてもこの本を中学生に読ませるには無理がある、というぐらい内容は難しいです。
恐らくは超エリート進学校に入学した中学1年生向けの本ではないでしょうか。将来東大に入りたいとか、一流大学を目指して勉強している、とても勤勉な中学生向けの本ですね。普通の学校に進学した普通の中学生がこの本を読んでも、何がなんだか意味がわからないでしょう。実際大人の私でも、内容が難しすぎて、理解するのに骨が折れました。
ということで、今回は虚数の情緒という本を紹介しました。
小説を書きたいという人、創作に関わる仕事をしている人は、この本だけは時間をかけてでも絶対に一読しておいた方がよいですよ。