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赤ちゃんの味覚

最近3歳になった娘は和食が好きだ。

ごはんと野菜の味噌汁で十分。
焼鮭、しらす、納豆、焼き海苔なんて最高。

ついつい子供が喜ぶと思って
オムライスやらスパゲッティやら
張り切って作るのだが
全然箸が(スプーンが)進まず
「おちゅけものごはんがいい」と言い出す始末。

よく考えれば離乳食はおかゆなのだ。
生まれて初めて口にする食べ物は白米。
その時点で日本人による
日本人になるための食育が始まっている。

同じころ、フランスの赤ちゃんは
バケットを齧っているらしい。

和食はヘルシーだ。
栄養的には毎日和食を食べたほうが
きっと体にいいに決まっている。

野菜もたっぷり摂れるし、
エコロジーだサスティナブルだと謳う
このご時世ではトレンディ。
おかゆで培った味覚を維持して
和食だけ食べたら長生きできるし
地球も喜ぶことだろう。

でも大人になった私たちは
無限の食べ物のおいしさを知ってしまって
あとには戻れない。
我が子にも味わってほしくて必死なのだ。

ミートスパゲティを食べる私の横で
納豆ご飯を食べる娘を見て
”食育”とは何かを考えさせられる。

ハンバーグのおいしさや
チョコレートの甘さ
少しずつ広がっていく彼女の食の世界。

一方で添加物や白砂糖やら
気にしなければならないことも
少なくない。

結局、
「たくさん食べて大きくなってくれればいいや」

と思うのであった。

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