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【Voicy】#泣きたい夜におすすめ マイク・アンド・ザ・メカニックスのこの一曲!(2021.11.16放送)

こんにちは、吉塚康一です。私は会社経営の傍ら近代史を研究し、「百年ニュース、毎日が100周年」という放送をお送りしています。本日はVoicy編集部が募集中の「#泣きたい夜におすすめ」というテーマで放送を収録してみたいと思います。タイトルは「マイク・アンド・ザ・メカニックスのこの一曲!」です。よろしければ最後までお付き合いをお願いします。

さて「#泣きたい夜におすすめ」というテーマです。私も馬齢を重ねて涙腺がもろくなっておりまして、簡単に泣くようになりました。そして涙は心のデトックスと言いますが、やはり気持ちが良いものでもあります。泣くことで感情のバランスが回復し、心が元気になるような気持ちがします。時々ドラマや映画で涙を流すのは非常に良いのではないでしょうか。

様々な人生経験が積み重なってくると、いろいろな場面に共感して、感極まってしまうんですね。簡単に泣けるのは、まあ便利と言いますか、良いことだと思います。

では泣く方法は人によっていろいろあると思います。私の場合は簡単に泣けますので、基本的にどんな素材でも大丈夫なんですが、特に弱いのは、亡くなった家族を思うというシチュエーションです。私は1987年12月、16歳の時に父を亡くしました。その経験が関係しているのかも知れません。

マイク・アンド・ザ・メカニックス(Mike + The Mechanics)の「リヴィング・イヤーズ(The Living Years)」という曲を御存知でしょうか。泣きたい夜におすすめの一曲です。

私が父を亡くした翌年1988年の曲です。当時全米No.1のヒットになりました。ジェネシスのベーシスト、マイク・ラザフォードが書いた曲で、彼が亡くなった自分の父に捧げる歌です。マイクは自分の進路として決断したミュージシャンへの道に反対した父と衝突し、その後ギクシャクした関係がずっと続いていたと言います。そしてこの曲では、「どんなに衝突しても、親と話が出来るのは親がまだ存命の時、すなわちThe Living Yearsだけだ」と訴えます。生きているうちにコミュニケーションを取らなくてはいけない、と語りかけます。

歌詞が非常に感動的で泣けます。ちょっと部分的に紹介します。

父と衝突しお互いが理解できない。(talk a different language)
そして過剰に自分を守ってしまう。(Talking in defence)

そしてそのような態度をとってしまった理由は、父親が自分にもとめる姿、つまり父親が期待する自分の理想的な姿に囚われ過ぎていた、また同時に父親が恐れている姿、そうなって欲しくないという姿にも囚われて過ぎていたからなんですね。(I'm a hostage To all his hopes and fears)

だから父親を単純に無視したり、避けたり、あるいは反発するだけではなくて、ハッキリ言うべきだったと、僕は父さんが思っている姿に囚われたくない、自分自身が信じた道に進みたいんだと、ハッキリ言うべきだったと振り返るわけです。父親が活きているうちに。(I just wish I could have told him in the living years)

父親が亡くなった朝、自分はそこにはいませんでした。衝突し関係が悪かったので駆け付けることが出来なかったのでしょう。(I wasn't there that morning When my Father passed away)

だから父親に言うべきだったこと、言いたかったことを伝えることが結局できなかった。(I didn't get to tell him All the things I had to say)。

そして父親が亡くなったその同じ年、自分にも子供が生まれるわけです。おそらくは息子でしょう。その生まれて来たばかりの泣いている赤ん坊を抱いたときに、亡くなった父親の魂をキャッチしたと思ったんです。亡くなった父親の言葉、亡くなる前に父親が自分に伝えたかった言葉、そのエコー、こだまですね、これが間違いなく耳に聞こえたんだと。父親が死ぬ前に自分に伝えたかった言葉というのも、実は同じで、生きているうちに話したかった、というものだったのです。

I think I caught his spirit, Later that same year
I'm sure I heard his echo In my baby's new born tears
I just wish I could have told him in the living years

死んでしまってからでは遅いのです。伝えたくても伝えられない。自分の考えをまっすぐに伝えるべきだった。父親の期待が重すぎる、僕はそうじゃない、やりたいことがあるんだ、それをわかって欲しい、そのようにストレートに言葉にして話せばよかった。そして亡くなった父親の魂も、実は同じメッセージを息子の耳のなかでこだまさせているわけです。生きているうちに話したかったと。

自分にも赤ん坊が生まれた。自分も父親になった。そしてようやく気付いたんですね。実は父と息子がこの世で一緒に過ごせる時間はものすごく限られいるんです。生きているうちに、お互いたくさん話をするべきだ。意見が合わないこともあるだろうが、ちゃんとまっすぐにコミュニケーションをとるべきだ。そうしないとあとでものすごく後悔するんですね。

マイク・アンド・ザ・メカニックスの「リヴィング・イヤーズ(The Living Years)」よかったら是非聞いてみてください。

ということで、本日は「#泣きたい夜におすすめ」「マイク・アンド・ザ・メカニックスのこの一曲!」というタイトルでお送りいたしました。もしご参考になったのであれば大変嬉しいです。そして是非是非フォローを宜しくお願い致します。以上「100年ニュース」「毎日が100周年」吉塚康一でした。ご機嫌よう。

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