【小説】あったらイイナを具現化!モノづくりについて 僕たち若手が語ってみた。vol.16
3日目:容器の製造方法について Part.4
『金属容器の製造方法について』
(金子)
今日の最後は、金属容器の製造方法です。
寝ないで聞いてよね!
(3人)
そーだね。睡魔に負けないよう頑張ろう!
(金子)
先に行っておくけど、
資料は日本製缶協会HPより引用
させてもらい説明します。
先ずは、2ピース缶の製造にういて‥
(宮地)
2ピース缶?
(金子)
2ピース缶は、蓋と胴の2つのパーツが
組み合わされて構成されたものだよ。
(徳馬)
ジュースの缶とかのことかな。
(金子)
そうだね。多く見かける物は、コーラなどの清涼飲料水やビールに使用されているDI法(Draw&Ironing Method)といわれる絞り製法で作られたアルミ缶。この製缶方法は、大規模設備で高速度で生産する事が可能なんだよ。
ただしDI缶は、構造上軟らかい為、強度を必要とする内容物には使用
しにくいなど、用途を限定される場合があるんだ。
スライドを使い、流れを説明するね。
①アンコイラ
・コイル状の板材を送り出す。
②ルブリケーター
・ルブリカント(滑り剤)塗布する。
③カッピングプレス
・カップ状に打抜く。
④ボディーメーカー
・クーラント(潤滑油)を使用しながら
絞り加工
で缶胴部を薄く伸ばしていき、底部の
成形を行う。
⑤トリマー
・不要な部分をカットし、高さを整える。
⑥ウォッシャー
・クーラントを洗浄し、乾燥させる。
⑦コーター・プリンター
・印刷、ニス塗り、感想・焼付を行う。
⑧スプレーマシン
・内面塗装を行う。
⑨オーブン
・塗料を乾燥・焼付する。
⑩ネッカー・フランジャー
・缶口を絞り、縁を外側に出す。
⑪内外面検査
・内外面の不良を検査する。
⑫パレタイザー
・缶をパレットに積付けする。
★蓋の巻締(中身充填後)
(金子)
一気に紹介したけど、分かった?
(3人)
分かりやすかったよ。
(須崎)
オプションで、他の素材と組み合わせることも
できそうだね。
(金子)
あとボトル缶の製造も簡単に話すね。
(徳馬)
コーヒーなどでボトル缶はよく見かけるよね。
(金子)
ボトル缶は、その名の通りボトル(ビン)の形
をしており、従来のビンに使用されている
スクリュー式のキャップで蓋をできるように
した缶のことだよ。
(宮地)
どんな会社が作った?
(金子)
金属缶の長所である内容物保護性にリシール性
と持ち運びの利便性を加える物として大和製罐
が開発した。
・ボトル缶には蓋・胴の2つのパーツが
組合わせられて構成されてた2ピース
型と蓋・胴・底の3つのパーツが組み
合わさった3ピース型がある。
作り方として
①絞り加工(カップ状に打抜く)
②再絞り+アイアニング
(絞って胴部を伸ばす)
③縁切・ピンホール検査
④外面印刷(デザイン印刷)
⑤インキ&クリアーの乾燥(乾燥・焼付)
⑥肩成形(肩・飲み口部を作る)
⑦口部成形(ボトル缶の飲み口の部分を作る)
⑧缶口絞り、底蓋を巻締
⑨外観検査(印刷検査)
⑩積付け
こんな感じです。
(須崎)
形ももっと様々な物が出来てきたら
面白そうだね。
(宮地)
高級感も出る容器が作れるかもしれないね。
(徳馬)
金子、ありがとうございました。
みんな今日は終わりにして飲みましょう。
最終日の明日は、金子の家に9:00集合で!
テーマは、日本の市場動向についての現況を
話そう。
みんなは飲み会に突入し、夜遅くまで美味しい
お酒とお互いの容器に対するイメージの交換を
行った。
次回‥
4日目:日本の市場動向について
Part.1(ガラス容器)
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